既存製品でも問題なく動作

iPhone 15のUSB-Cに“MFi機能制限”は存在しない

Image:Apple/YouTube

アップルが先週発表したiPhone 15シリーズ全モデルには、従来のLightningコネクタに替えてUSB-Cポートが搭載されている。正式発表前には、同社がLightningと同様のMFi(Made for iPhone)認証をUSB-Cアクセサリーにも持ち込み、非認証製品では充電速度などの機能を制限するとの噂話もあった

しかし、アップルがiPhoneと互換性のあるアクセサリの一覧を更新したことで、「USB-C版MFi認証」は存在しないことが明らかとなった。

iPhone 15シリーズの発表後、アップル公式の「iPhoneアクセサリ」ページの「iPhone互換性」リストがアップデート。そこではiPhone 15 Pro/iPhone 15 Pro Maxと既存のUSB-Cアクセサリーに互換性があると確認できる。

Belkinやmophieといったサードパーティ製品は、iPhone 15発表前から発売されており、当然ながらMFi認証は受けていない。つまり、iPhone 15シリーズには標準的なUSB-Cポートが搭載され、アップル独自の制限はないということだ。

アップルは何年も前からiPadやMacにUSB-Cポートを実装してきたが、MFi的なライセンス制度が設けられることもなく、サードパーティ製のUSB-Cアクセサリーが制限なく利用できた。それがiPhoneに限っては別枠とすることを怪しむ声もあったが、ひとまず否定された格好だ。

もちろん今後アップルが、USB-C対応iPhone向けのMFi認証プログラムを開始する可能性はまだある。だが、今のところ未認証のアクセサリーでも、全く問題なく動作するようだ。

iPhone 15 Proモデルと標準モデルでは、USB-C経由でのデータ転送速度には違いがある。前者は高速なUSB 3に対応し、最大10Gbsをサポート。これに対して標準モデルはLightningと同じく最大480Mbpsに留まっている。だがそれは、ProモデルのA17 ProチップがUSB 3コントローラーを搭載しているためであり、USB-Cポートの仕様が異なるわけではないだろう。

データ転送速度の上限がSoCの違いのためであれば、来年の「iPhone 16」標準モデルにA17 Pro(名称は変更されるかもしれないが)が搭載された場合、全モデルで最大10Gbpsが実現するのかもしれない。

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