チタン製シャーシとペリスコープ望遠レンズのため

「iPhone 15 Pro(仮)」は大幅値上げ、しかし一番人気はPro Maxとアナリスト予測

Image:Thanes.Op/Shutterstock.com

次期「iPhone 15」シリーズのうちProモデルは、標準モデルとは異なるアップグレード要素のため、値上げになるとの観測が相次いでいた。それらを補強するアナリスト予想が、2つの理由付きで届けられている。

台湾電子業界誌DigiTimesのシニアアナリスト・ルーク・リン氏によると、「iPhone 15 Pro」と「iPhone 15 Pro Max」は、前モデルよりも「大幅な値上げ」に見舞われる可能性が高いという。チタン製シャーシと、大型モデル(Pro Max)限定のペリスコープ望遠レンズによるものだ。

かたや、「iPhone 15」と「iPhone 15 Plus」の価格設定は、iPhone 14世代から「大きな変更はない」という。

これは、わずかな値上げまで否定したものではないだろう。アップルの社内事情に詳しいMark Gurman記者は、米国以外では4モデル全てが「若干の値上げがある」と予想していた

今回の値上げは、2023年後半に世界経済の低迷、インフレの進行、消費者の支出が家電製品からアウトドア体験にシフトし、スマートフォン販売台数が停滞が続くと予想されるなかで行われるという。リン氏によると、この時期にアップルはiPhone 15シリーズを8,000万~9,000万台発注しており、昨年のiPhone 14シリーズの9,000万~1億台(以上いずれも推計値)から減っているとのこと。

そんな価格設定にもかかわらず、受注シェアのトップはiPhone 15 Pro Maxで、以下iPhone 15 Pro、iPhone 15、iPhone 15 Plusと続いているそうだ。

これまでの予測では、iPhone 15 Proモデルの米国価格は、少なくとも100ドル高くなるとされていた。iPhone 15 Pro Maxは最大1,299ドル~となり、日本円では19万円スタートになる可能性がある。

またリン氏は、サプライチェーン上流からの情報として、「アップルが2024年、全ての次世代iPhoneに大型ディスプレイの搭載を検討している」とも付け加えている。

これは、信頼性の高いディスプレイ専門アナリストRoss Young氏の主張とも概ね一致している。Young氏は「iPhone 16 Pro」が前モデルの6.1インチから6.3インチに、「iPhone 16 Pro Max」が6.7インチから6.9インチになると述べていた。

それにより筐体内のスペースに余裕ができ、小さなProモデルにもペリスコープ望遠レンズが搭載されるとの予想もある。Pro Maxのサイズは大きすぎるが、高倍率の光学ズームに惹かれる人は、あと1年待ってもいいかもしれない。

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