ロボタクシーの24時間営業が許可されたばかりでした

カリフォルニア州、ロボタクシーの運行台数削減を要請。Cruiseと消防車の衝突事故に対応

Image:Sundry Photography / Shutterstock

カリフォルニア州のDMV(交通局)は、8月17日に発生した緊急走行中の消防車にCruiseのロボタクシーが衝突した事故を受け、Cruiseに対し、走行させている無人ロボットタクシーの台数を半分に減らすよう要請した。

消防車とCruiseの事故は、Cruiseが1人を乗せて走行していた際に、交差点に青信号で進入したところ、緊急走行の消防車が衝突したという状況だった。この事故で負傷したCruiseの乗客は、現場で応急手当を受け、その後病院へ搬送された。Cruiseは「怪我の具合は重くはないと信じている」としている。

カリフォルニアDMVはCruiseに対して、路上に出ているロボタクシーの台数を50%減らし、適切な是正措置を講じて道路の安全性を向上させるまで、台数をもとの水準に戻さないよう求めた。Cruiseは台数削減にすでに同意しており、カリフォルニアDMVの声明で運用台数を「昼間50台、夜間150台」としたことを明らかにしている。この声明でDMVは、「旅行者の安全が最優先」であり「規制の主要な焦点は、自動運転車の安全な運行と、これらの車両と共有道路を走る一般市民の安全性」だとしている。

Cruiseは、同社のロボタクシーには緊急車両のサイレンを検出する機能があり、また交差点で緊急車両が視界に入って来たときには、それを「ほぼ即座に、そして確実に識別した」と主張している。ただ、今回の交差点は周囲の建物によって視界が大きく制限され、また消防車が前の車両を追い越すため、対向車線に出て接近してきたことが、ロボタクシーの自動運転機能にとっては複雑な状況になったと説明した。

ちなみに、カリフォルニア州は、警光灯の点灯点滅やサイレンを鳴らして通行する緊急車両に対し、他の車両は道を譲らなければならないと法律で定めている。DMVは事故に関する調査で無人の自動運転車が公共の安全に対しリスクになると判断すれば、その運用許可を一時停止または取り消すことができる。

また、サンフランシスコ市消防署長は市内でのロボタクシーサービス拡大に反対を表明しており、サンフランシスコ市当局は安全上の問題を理由にカリフォルニア州規制当局に対し、ロボタクシー導入のペースにブレーキをかけるよう求めている。

一方、Cruiseは「我々は引き続き規制当局および市当局と協力し、このような事故の再発の可能性を減少させるために取り組んでいく」とした。

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