州医事当局からの呼びかけにも一切応じず

「新型コロナワクチンで人体が磁化」唱えた反ワクチン医師に医師免許無期限停止処分。罰金3000ドルも

Image : AlexanderLimbach / Shutterstock

オハイオ州医事当局は、「新型コロナウイルス用ワクチンを接種するとその人の身体が磁気を帯びる」と公に主張した医師シェリー・テンペニー氏の医師免許を無期限に停止すると発表した。また、罰金として3000ドルも科せられるほか「医師免許の再発行を受けるにはそのための条件を満たさなければならない」としている。

テンペニー氏は2021年、州の立法者に対して「新型コロナワクチンが人々を磁化させる可能性がある」と述べ、さらに体内に「5G基地局との“インターフェース”を作成する可能性がある」とも述べていた。

州医事当局はテンペニー氏の発言に関して寄せられた約350件の苦情について、州の医療規制に違反する可能性があるとして調査を開始した。しかし当人は協力する態度を見せず、調査担当者が2021年から2022年にかけて何度も、質問内容を記したメール、オフィスへの訪問、当局が開催する会議への出席、聴聞会への召喚といった様々な協力要請をくり返し行ったもにも関わらず、一切対応しなかったとされている。

これに対し、テンペニー医師は「協力の要請に気づかなかった」と述べていた。またテンペニー氏の弁護士は、州医事当局に対し、「当局による違法な調査には応じない」と書面を送付していた。

州医事当局は文書の中で「テンペニー医師は単に理事会の調査に協力しなかったのではなく、協力を拒否した。その拒否は、理事会の調査の動機に関する彼女の根拠のない主観的な信念に基づくものであった。州医事当局に医師免許を与えられた者は、調査の理由と考えられる内容が気に入らないからといって、調査への協力を拒否することはできない」と述べている。

テンペニー氏が医師免許を取り戻すには、罰金を支払って医師免許の再申請をし、必要な調査に応じ、法的な決まりごとを遵守することを証明する書面を提出する必要がある。またそれらをすべて行うまでに2年以上の時間が経過した場合、州医事当局がテンペニー氏に「診療再開に必要な適性」について追加の証拠提出を求める場合もあるとした。

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