厚さ約12.7mm、直径約38.1mm

レストランに忘れられた、Google「Pixel Watch」と思しきデバイスが話題に

ここ数年、発売のうわさが出ているGoogleのスマートウォッチ「Pixel Watch」。その実機と思われるデバイスがレストランの置き忘れとして発見され、にわかに話題を集めている。

今月はじめ、モバイル機器の未発表情報について耳が早いEvan Blass氏が、Pixel WatchのCGレンダリング画像をリークした。その画像のデバイスは、黒い碁石やおはじきのような、丸みを帯びた円盤風の本体をしており、右側面にリュウズがあることで腕時計的デバイスだとわかるだけのものだった。

そして4月24日、今度はAndroid関連情報サイトのAndroid Centralが、匿名の情報提供者によって発見されたPixel Watchの実物と思しきデバイスを、写真付きで報じた。

このデバイスはEvan Blass氏が伝えたCGレンダリングとほぼ同じデザインで、鏡面仕上げされた背面には4つの四角い窓がある。おそらくApple Watchと同様の心拍センサーやその他の生体情報取得用のセンサーのためと推測される。

また、向かって下側の側面には4つの電極が見える。そして、バンドは特殊な形状で簡単に装着、取り外しができるFitbitのインフィニティベルトと同形状であることも明らかにされた。なお活動量計メーカーのFitbitは、2021年にGoogleに買収されている。

Android Centralの情報提供者は、本人の友人がレストランに勤めていて、「このデバイスがレストラン客の置き忘れたもの」だと述べている。レストランでは数週間、持ち主がデバイスを取りに来るのに備えてデバイスを保管していたが、結局現れることがなかったため、デバイスの存在を情報提供者に引き渡した。

この提供された画像のなかには1枚だけ、画面の中央に “Gマーク” が表示されているものがあるが、これはおそらくブート時の画面だろう。撮影されたのはデバイスが見つかった当時で、その後電池切れになったのか、いまではデバイスは機能しなくなったと情報提供者は述べている。

さらに、この情報提供者(u / tagtech414)は日本時間25日、掲示板サイトのRedditでAMA(ask me anything)を実施し、ユーザーからの質問に答えている。

そこでわかったことは、このデバイスがいくつかのQiワイヤレス充電器にかけると短時間だけ反応したものの、充電は途中で停止してしまうこと、本体部分の寸法が厚さ約12.7mm、直径約38.1mmであること、そこそこ太いベゼルがあることなどが挙げられる。

また背面の拡大画像からは、円を描くように無意味な文字列が記されている。これはウェブサイトなどで文章を表示するスペースであることを示すのに用いられる、いわゆる「Lorem Ipsum(ダミーテキスト)」で、正式な製品では何らかの意味ある文言に改められるのだろう。

一方、リュウズ部分は回したり押し込んだりすることが可能なうえ、傍らには大きめのフラットなボタンがあるなど、Apple Watchとよく似た構成になっている。ほかにはスピーカー用や気圧計用とみられる、グリル状またはピンホール状の開口部もある。

つい先日、米国特許商標庁(USPTO)にGoogleが “Pixel Watch” という商品名を商標登録したことが報じられたばかりであり、このデバイスがそのPixel Watchのプロトタイプであることは間違いなさそうだ。

ただ、最終的にこのままの格好で正式な製品になるのか、なんらかの変更が加えられることになるのかは不明だ。Googleは5月11日に開発者向けイベント「Google I/O」を開催予定なので、そのイベントでPixel Watchに関するなんらかの発表があることが期待される。

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