ドタバタは続きます

X(Twitter)、クリエイターへの収益分配が初回から滞る。マスク氏「まもなく大規模な支払い行う」

Image:Shaheerrr/Shutterstock.com

Twitter改めXは、先月よりクリエイターのツイート(ポスト/投稿)への広告表示実績に応じ、その収益を分配するAds Revenue Sharing(広告収益分配)プログラムを開始したが、その初回支払いからすでに予定どおりの入金が行われない事態となっている。

発表当時にすでに高額の支払いを受けたというインフルエンサーの投稿もあったが、多くの人はその後このプログラムに登録した人たちだ。Xオーナーのイーロン・マスク氏は、プログラムへの登録者数がX側の予想を大きく上回ったと釈明し「処理にはさらに数日かかる予定」だとした。現Twitter CEOのリンダ・ヤッカリーノ氏はこの遅延について公式に発言していない。

プログラムに関するヘルプページを見てみると、ユーザーが収益化するには「18歳以上」「Twitter Blueに加入しているか認証済み組織に所属」「過去3か月間の投稿の累計インプレッションが1500万回以上」「500人以上のフォロワーを保有」が条件とされ、初回の7月31日の支払いには、投稿によって表示された広告に応じ分配金額が50ドルを超えたユーザーが対象になるとのことだった。

ちなみに、このプログラムは上記条件を満たせば、自身がクリエイターだと思っていない場合も含め、誰でも登録できる。ただしプログラムの規約ページには「投稿したコンテンツへの返信に表示される広告の確認済みユーザーによるインプレッションの収益を分配」と書かれている。

つまり、プログラム登録者の投稿に付随する広告を、Twitter Blue加入者が表示した回数に応じて分配が発生するため、Blue加入者以外のインプレッションは収益に加算されないようだ。また、XはTwitter Blue加入者への特典として「フォロー中」と「おすすめ」の各タイムラインに表示される「広告の半減」を掲げている。

そのほかマスク氏は、先月Twitter/Xの財務状況についてXに投稿し「広告収入が最大50%減少し、多額の負債を抱えているため、当社のキャッシュフローは依然としてマイナスだ」と述べている。

なお、条件のひとつである「Twitter Blue加入」だが、Xは現在、順次サービスにおけるTwitterの面影を塗りつぶす作業を行っており、Twitter Blueも先日X Premiumサービスに変更されることが発表されている。また先週には、Tweet DeckもX Proという名称に変更された。

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