問題です。この少女の名前はどれ? 1.エリー 2.エヴァ 3.イヴ

任天堂、PlayStation『The Last of Us』に酷似のSwitchゲーム『The Last Hope』をeショップから削除

Image:VG Games, West Connection

任天堂は、オンラインストア「ニンテンドーeショップ」から、Nintendo Switch用ソフト『The Last Hope: Dead Zone Survival』を削除した。

このゲームは、多くの人々がゾンビになってしまい文明が崩壊した世界で、銃を手に生き抜いていくアクションサバイバルゲーム。設定としては、主人公ブライアン・リーはゾンビの大量発生を予測した政府の指示により過去からこの世界に送り込まれたことになっている。必要な装備や物品は最寄りの店などで現地調達し、ストーリーの途中で出会った子供(少女)を助けながらゲームを進めていくことになる。

ゾンビものというよりはSF的な設定だが、実際のプレイとしては、マップ内に続々と現れるゾンビをひたすら倒しながら脱出ポイントを目指す、何の変哲もないゾンビ殺戮もののゲームだ。

ただ問題は、途中で登場する少女(場面によって表記がEvaだったりEveだったりする)が、その顔立ちから髪型、服装、Tシャツのプリントデザインまで、Naughty Dogが開発したPlayStation向けの大ヒット作『The Last of Us』のエリーにそっくりなところ。さらにタイトルロゴやその背景画像などが「あれっ…?」と思わせるレベルで、”寄せた”または”オマージュ”の領域を逸脱した”パクリ”と言われても仕方ないものとなっている点も物議を醸した。

ゲームのプレイ映像でも、『The Last Hope』は建物の内部などところどころに『The Last of Us』で見たことがあるような場面がある。それでいてゲーム内のキャラクターの会話はちぐはぐで、変貌してしまった世界を説明する部分は少ないため、クローンと呼べるレベルの作品にもなりきれていない。かつてのコンビニやホームセンターなどでよく見かける、雑なC級洋画DVDのようなゲームだと言えば適当だろうか。

そのせいか、8月2日には『The Last of Us』の権利者であるソニーがYouTubeで公開されているこのゲームのトレイラーに著作権侵害のクレームを出したことで映像は削除され、直後にニンテンドーeショップからもゲームは消えた。eショップからの削除の関しては、任天堂およびソニーがらのコメントは出されていない。

ちなみに、ゲーム分析グループのDigital Foundryは、このゲームを製作したVG GamesとWest Connectionについて、「曖昧に組み立てられた言葉のコレクションを通じてSEOの技術を極め、顧客をだまして金と時間を無駄に浪費させることを目的としている」と、クソミソな評価を下している。またゲームそのものはマップ内の脱出ポイントに直行すれば15分未満でクリアできるという。

なお、日本のニンテンドーeショップでは『The Last Hope: Dead Zone Survival』は未発売だった。

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