部品の肉抜きで軽くする?
次期Apple Watch Ultra、3Dプリントで軽量化か。今秋発表の予想
アスリートや登山家向けスマートウォッチのApple Watch Ultraは、初代モデルが昨年秋に登場したばかりであり、以前は後継モデルが今年登場するのかどうかが曖昧だった。廉価モデルのApple Watch SEは初代が2020年、第2世代が2022年と間が空いた前例もあるからだ。
だが、アップルの社内事情に詳しいMark Gurman記者は「Apple Watch Series 9」とともに今年秋に登場すると報道。さらに著名アナリストMing-Chi Kuo氏も「2023年下半期に新型Apple Watch Ultraが登場」と述べており、その可能性は高まっている。
そんななか、今年の新型Apple Watch Ultraは現行モデルより軽くなっているとの噂が報じられている。
中国SNSのWeiboで「Setsuna Digital」あるいは「Instant Digital」として知られるリーカーは、
「新しいApple Watch Ultraは軽量化されている」と主張している。この人物はiPhone 14/iPhone 14 Plusに新色イエローが登場することを的中させるなど、アップル未発表製品の予想につき、いくつかの実績がある。
現行モデルの重さは61.3gで、Apple Watch Series 8のうち最軽量の41mmアルミニウム(32g)と比べれば2倍近くあり、最も重い45mmステンレススチール(51.5g)よりも10gほど上回っている。
上記のKuo氏は、Apple Watch Ultra後継モデルの機械パーツには3Dプリント技術が採用されると述べていた。機械パーツ、つまり「物理的に動く部品」といえば、デジタルクラウン(竜頭)やサイドボタン、アクションボタン等が含まれると思われる。
これらは全てチタン製で、今のところ後工程(製造工程の後半)でCNC機械加工されている。Kuo氏は3Dプリントにより製造時間を短縮してコストを削減できると主張しているが、軽量化に繋がるかどうかは定かではない。とはいえ、3Dプリントでは強度に関わらない部分は肉抜きしやすい場合もあり、重量の軽減に寄与している可能性もあるだろう。
今年の新型Apple Watch全モデルには、iPhone 13/iPhone 14標準モデルのA15 Bionicをベースにした完全新規チップを搭載するとの噂もある。現行モデルに採用されたS8チップは名前こそ新しくなっているが、少なくともCPUコアは2年前のS6と同じだ。
次期watchOS 10では、スマートスタック(デジタルクラウンを回すと、TPOに応じたウィジェットが表示される)やボタン操作の変更(サイドボタンからコントロールセンターを呼び出す)など、ユーザーインターフェースが一新される。強化されたチップは反応速度やバッテリー持ちを改善し、新OSの長所を最大限に引き出すと期待したいところだ。