広告でなく、ユーザーに有用なオプションサービスで収益を得る考え

Twitter風分散型SNS「Bluesky」、広告なし運営の継続目指しカスタムドメイン提供を開始

Image:Bluesky

Twitter共同創業者ジャック・ドーシー氏が支援する分散型のTwitter風SNS「Bluesky」は、ユーザーが自分の身元を証明するためのサービスとして有料のカスタムドメインサービスを提供開始したことを明らかにした。

Blueskyは、今後も広告なしで持続可能な運営としていくための計画を説明するブログ投稿のなかで、もし(多くのSNSのように)広告モデルを導入すれば「ユーザーが(広告主への)商品になる」と説明した。そしてユーザーが自分のデータを所有できるプロトコルを構築するため、広告に代わる収益化手段を模索することにしたと述べている。

そして、その実現方法としてドメイン名を扱う有料サービスの提供を考えた。Blueskyではすでに、ユーザーが使用するカスタムドメイン名を設定できるが、最初にドメイン名を取り扱うレジストラとの契約手続きが必要になる。

このレジストラの役割をBlueskyが受け持つことで、ユーザーはBlueskyの中で、ハンドルネームとして使える独自のドメイン名の取得と契約が簡単に行えるようになる。そのためBlueskyはドメインネームレジストラの米NameCheapと提携した。

Image:Bluesky

中央集権的な運営モデルでなく、将来的に分散型のネットワークになる予定のBlueskyにとっては、ドメイン名を取り扱うことで、ユーザーを一元的に把握することができるようになる。もちろん、Blueskyアカウントを削除して他のSNSに登録しなおすといった場合も、ドメインを他のレジストラに移管すれば、Blueskyとの縁を完全に切ることもできる

ユーザーにとっても、Bluesky内でドメインの設定や構成を管理することができ、自分のドメインに送信されたメールを好きなアドレスに転送することもできるようになるといったメリットがある。

説明によれば、カスタムドメイン取扱いのサービスへの統合は、今後利用可能になるいくつかの有料サービスの一部でしかないという。将来的には「よりシームレスな体験のため、ユーザーにバンドルできるその他のサービス」についても検討模索しているところだとしている。

なお、Blueskyはまだベータ版としてサービスを展開しているところなので、新規にユーザー登録をしたい場合はすでにユーザーになっている誰かから招待コードをもらうか、ユーザー登録の順番待ちリストに登録して機会を待つ必要がある。

ちなみに、Blueskyは以前よりカスタムドメインをユーザー名として利用することが可能だ。すでにウェブサイトやブログなどで独自ドメインを持っているユーザーなら、それをBlueskyで利用することができる。

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