EU全域にもガチャ禁止が広まる?

オランダ政府、ゲーム内「ガチャ」を全面禁止へ

Image:GeorgOTS/Shutterstock.com

オランダ政府は、ゲームにおける「ルートボックス」を国内で全面的に禁止するとともに、他のEU諸国でも追加ルールを導入することを目指すと表明した。

ルートボックスとは直訳すれば「戦利品ボックス」であり、複数のアイテムが詰め合わされた箱をリアルマネーで購入し、ランダムでアイテムを入手できる仕組みだ。日本のソーシャルゲームで言うガチャは「特定のカードやキャラクターを一定の確率で入手できる」ものだが、広義ではルートボックスと言える。

オランダのミッキー・アドリアンセンス経済相は、消費者アジェンダ(計画・方針)を下院に送付した。その主な目標は「消費者が常に、十分に保護されること」と「企業家がビジネスを行う際に公正に競争すること」の2つ。

具体的には誤解を招く訪問販売の抑制や、オンライン購読のキャンセルを登録と同じぐらいに簡単にすること。そして「ゲームやアプリでの購入などに関するルールの更新」として、少なくともルートボックスは禁止すると述べている。

昨年、下院議員のアンリ・ボンテンバル氏はルートボックスの禁止を求める動議を提出し、幅広い支持を集めて可決。そこではルートボックスはギャンブルの一種であり、常習性があり、家族に害を及ぼす可能性があると主張されていた。

またボンテンバル氏が動議で言及しているように、ベルギーは数年前からルートボックスを禁止している。その分かりやすい影響が、日本の『マリオカート ツアー』が現地では配信されなかったことだろう。本作にはリアルマネーで買った「ルビー」(ゲーム内通貨)を消費してキャラ/マシン/グライダーがランダムで手に入る「ドカン」(ガチャ)があった。

なお、昨年9月末に『マリオカート ツアー』はガチャを廃止している。マネタイズは月額課金の「ゴールドパス」に一本化された格好だが、欧州でルートボックス禁止の動きが広がることを警戒したためかもしれない。

ビデオゲーム関連法研究者のレオン・シャオ氏はオランダ政府に確認を取り「ゲーム内購入の規制を改善する計画がある。目標の一つは、ゲーム内の戦利品ボックスを禁止することだ」との回答を得たことを報告している。

ベルギーがルートボックスを禁止した際、多くの企業がルートボックスの廃止、ないし現地からの撤退を余儀なくされていた。その動きがやがてEU全域に広まるとすれば、スマホゲーム業界にも大きな影響を及ぼすことになりそうだ。

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