広告への影響は最小限とも

Twitter、制限の影響は「ごく一部」と主張

Image:salarko/Shutterstock.com

Twitterがユーザーに1日あたりのツイート閲覧件数を制限したが、この件について「ボットや他の悪意ある者を検知し、排除するために実施した」と主張した。また、この制限に影響を受けているユーザーは、全体の「ごく一部」でしかないとも述べている。

ここで言うボットとは、Twitterのこれまでの主張に寄れば人工知能(AI)企業らが、自社のAIモデルを構築・強化するために、Twitterプラットフォームにあるユーザーの公開データをスクレイピングする自動化されたアカウントのことだ。

Twitterは7月4日のビジネスに関するブログへの投稿で、制限措置について「事前に告知があれば、悪意ある者は検知を逃れるために行動を変えることができた」とし、予告なくサービスに制限を加えたことを正当化している。

ただし、ユーザーが1日に読めるツイート数を制限すれば、リミットに達したユーザーはTwitterを使用できなくなり、その分広告主がユーザーにリーチすることを困難にするため、Twitterにとっては自ら収益を悪化させることになると、多くの人が指摘していた。

Twitterはこの制限を一時的なものだと説明しているが、その解除についてはプラットフォーム上でのユーザーの認証状況に応じて段階的に行うとし、「現在のところ、この制限が影響しているのはプラットフォームを利用している人のごく一部であり、広告への影響は最小限に留まっている。作業が完了次第、最新情報を提供する予定だ」と述べた。

この説明がTwitterのビジネスブログに投稿されたところを見ると、これはスポンサー企業に対して、ユーザーへの広告のリーチは言われているほど減っていない、というアピールといえそうだ。

なお今回の閲覧数制限によって、Twitterが所有するクライアントアプリのTweetDeckが実質的に利用できなくなった。それを見計らったかのように同アプリの新バージョンが提供開始され、30日の無料期間が過ぎれば、Twitter Blue登録者専用にするとした。これまで無料でTweetDeckを使ってきたユーザーは、使用をやめるか、料金を毎月支払うかの選択が迫られている。

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