「ヘイ」が取れるまでに8年かかりました
ついに「ヘイSiri」が「Siri」だけで済むように。複数コマンド伝達も対応へ
アップルは6月6日の開発者会議向けイベントWWDCにて、今後iPhone、iPad、Mac、HomePod等で「ヘイSiri」ではなく「Siri」と言うだけで、音声アシスタントSiriを起動できるようになると発表した。次期iOS 17やiPadOS 17等、次期メジャーアップデートで実現する見通しだ。
2015年発売のiPhone 6s以降、ユーザーは「ヘイSiri」と音声コマンドを言うだけで、ハンズフリーで起動できるようになった。その後、ほとんど全てのアップル製品でも利用可能となり、特に(他に入力手段を持たない)HomePodにとっては重要な位置づけにある。
それから約8年を経て、ようやく「ヘイ」が取れて「Siri」だけで音声アシスタントがユーザーの話に耳を傾けるようになった。アマゾンのEchoデバイスは数年前から「Alexa」というだけでAlexaが起動できたが、ついにアップル製品も追いついた印象である。
なぜ、ウェイクワード(起動コマンド)を縮めるのにこれほど時間がかかったのか。おそらく、「Siri」は「Alexa」よりもフレーズが短いためだろう。ユーザー毎に様々なアクセントで読まれる千差万別の「Siri」を聞き逃さないために、Siri開発陣の知られざる苦闘があったのかもしれない。
もう1つの大きなアップデートは、Siriがついに再び起動しなくとも、複数のコマンドを連続して伝えられるようになったことだ。たとえば「Siri、○○に今からそちらに行くとメールして」と言った後、もう一度「Siri」と言い直さず、続けて「家に帰ったら花に水をやるようリマインドして」と頼めるわけだ。
新しいSiri体験が含まれるiOS 17、iPadOS 17、macOS SonomaおよびHomePodソフトウェア バージョン17は、すでに開発者向けにベータ版が提供開始されており、今秋には正式リリースされる予定だ。また、Apple Beta Software Programに登録すれば誰でも利用できるパブリックベータは、7月までに公開される見通しである。
- Source: Apple