Quest 2も6月4日から値下げ
「Meta Quest 3」今年秋に発売決定。Quest 2より薄型化や高画質化しMR体験も実現
Facebookの親会社Metaは、次世代VR/MR(複合現実)ヘッドセット「Meta Quest 3」を正式発表した。日本を含む各国で今年秋に発売予定で、価格は7万4800円(税込、以下同)から。
このQuest 3は、現行モデルQuest 2と同じくスタンドアローン型のヘッドセット製品。Quest 2と比べて光学プロファイルは40%薄くなり(ヘッドセット用顔パーツは含まず)、最大2倍以上のグラフィック性能を実現し、高解像度ディスプレイを備えているとのこと。ストレージの最低容量は128GBであり、より大容量のモデルも提供する予定だという。
特筆すべきは、物理世界と仮想世界をシームレスに融合させるMR体験だ。これは高精細なカラーパススルー(外部用カメラで周囲の映像をヘッドセット内に表示)や、革新的な機械学習、そして空間認識によるとのこと。業務用の高級モデルQuest Proが実現したことを、より安価なコンシューマー向けモデルでも提供する格好だ。
こうしたMR体験については、BloombergのMark Gurman記者が実際に試用したレポートを報じていた。パススルーはRGBのデュアルカメラを使うことで正確に色を表現しており、「ヘッドセットを装着したままスマホを操作」までできるという。また上記の空間認識は深度センサーにより実現しており、周囲の壁を動的に識別できるため、手動でのガーディアン(プレイエリアの設定)が不要になると述べられていた。
そしてMetaによれば、ハンドコントローラー(Touch Plusコントローラー)は、より合理的で人間工学に基づいたフォームファクターで完全に再設計されているとのこと。外側の大きなリングがなくなるとともに「TruTouchハプティクス」を搭載し、リアルな体感ができるという。こちらも、Quest Proの機能をより安価に提供する方向だろう。
その一方で、現行モデルQuest 2およびQuest Proもソフトウェア更新によりGPUとCPU性能が改善される予定だ。Quest 2とProともにCPUのパフォーマンスが最大26%向上し、GPU速度はQuest 2が最大19%、Quest Proが最大11%向上するという。これまでもQuest 2の処理能力は、アップデートにより何度か強化されてきた。
また、Quest 2の価格改定も合わせて予告されている。6月4日以降、128GBが4万7300円、256GBが5万3900円。最大1万2100円オフと謳われているが、2020年10月発売当時は256GBモデルが4万4,800円だった。
さらなる詳細は、9月27日(米現地時間)に開催される年次イベント「Meta Connect」で明かされる見通しだ。クアルコムと共同開発したという次世代Snapdragonチップセットの技術仕様も公開されると期待したいところだ。
- Source: Meta