今ではサードパーティー製スキンシールで事足りるかも

AirPodsやMagSafe充電器に「幻のカラバリ」が存在した? コレクターが実機披露

Image:Mohd Syis Zulkipli/Shutterstock.com

アップルは数多くのデバイスや周辺機器を開発・販売しているが、その中には発売に至らず試作機の段階で終わったものも無数にある。そうした世に出るはずがない落とし子達が、なんらかの経路をたどって外部に流出し、日の目をみることも珍しくはない。

そうした世に出なかったシリーズとして、MagSafeアクセサリーや初代AirPodsのカラーバリエーションの写真が公開されている。

どちらも、アップルの試作品やレアなアップル製品を集めるコレクターのKosutami氏がTwitter上でシェアしているものだ。まずMagSafe充電器については、M2 MacBook Air用のUSB-C – MagSafe 3ケーブル(シルバー、スターライト、ミッドナイト、スペースグレイの4色あり)のように「カラーバージョン」が発売される予定だったという。

その一例として、スターライト色のMagSafe充電器の写真を掲載。それとともにアップルは「Magic Charger」と呼ばれるスタンド付きモデルを用意し、同様のカラーバージョンを試作していたとも主張している。

さらに数日後、Kosutami氏は初代AirPodsにもカラーバリエーションが準備されていたと主張。ピンク、(Product)RED、パープル、ブラック、ブロンドが作られる予定だったと述べ、色つきのイヤホンと充電ケースの写真をツイートした。

なぜ用意していたかといえば、iPhone 7と色を合わせたかったからだという。掲載されたイヤホンはパープルと思われるが、「最終的にiPhone 7のパープル版は発売中止となった」と付け加えられており、諸共にボツになったことが示唆されているようだ。

iPhone 7も初代AirPodsも、2016年発売である。そしてiPhone 7はイヤホンジャックを廃止した初のモデルだったが、それは完全ワイヤレスイヤホンAirPodsを売り込む意図もあったと思われ、色を合わせたカラーバリエーションが用意されていてもおかしくはない。

またKosutami氏は、「DVTやPVT段階までキャンセルされていない、つまり発売間近まで計画をキャンセルされなかったということだ」とも述べている。

DVTとは設計検証テスト、つまり実際の製造プロセスで計画した方法で製造できると確認する段階のこと。そしてPVTは生産検証テストであり、量産前の最終段階だ。この時点で生産設備はすべて確定され、品質とライン速度の両方につき微調整が行われる。

そこまで製造ラインの準備が進んでいながら、製造・販売が中止されるのは奇妙なことでもある。通常であれば、その前段階であるEVT(エンジニアリング検証テスト)でストップが掛かるはずだ。この点につき、Kosutami氏は情報を持っていないようである。

アップルがAirPodsのカラバリを準備しているとは何度も噂されたことであり、今なお登場しないのは不思議でもある。だが、すでにイヤホン本体やケースを彩るサードパーティー製スキンシールは各社から豊富に発売されているため、特に困らないかもしれない。

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