サムスン製品を強く意識している模様

Google、Pixel Fold試作機をボツにしたことを明かす。一方でクラムシェル型も開発中か

Image:Google

Google初の折りたたみスマートフォン「Pixel Fold」は今月初めに発表され、日本でも7月から発売される予定だ。25万3,000円(税込)もの高価格だが、すでに予約が始まった米国では最上位モデル(ストレージ512GB)が在庫切れになる好調なスタートを切っている。

その一方で、Googleが数年前から折りたたみデバイスに取り組みながら、発売延期を繰り返してきたことは何度も噂されてきた。同社の幹部がそれを事実だと認め、Pixel Fold以前にも折りたたみの試作機があったと語っている。

これはポッドキャスト「Made by Google」の最新エピソード(Pixel Perfect)で明かされたことだ。本番組はGoogleのハードウェア製品を紹介したり、新製品の開発秘話や裏話を語るものである。

Googleハードウェア部門のバイスプレジデントであるアイビー・ロス氏らは、最新のPixel製品のデザイン哲学についてコメントした、その中で(冒頭から17分辺り)同社初となるはずの折りたたみ機の投入を見送ったと述べているのだ。

ロス氏は「私たちが開発した別の折りたたみモデルはあった」と語る。しかし、「まだ十分ではない」という社内の規律があり、「十分なもの、あるいは既存の製品より優れたものができると感じるまで待つことができた」とのこと。そしてPixel Foldは「私たちがそれを実践し、十分良くないものを見極められた」証だという。

要は、最初のプロトタイプは一応完成したものの、たとえばサムスンのGalaxy Z Foldシリーズなど既存製品には及ばないとして見送った。そして完成したPixel Foldは競合他社製品を超えていると自信を持って言える、ということだろう。

これまで噂話を追ってきた人にとっては、特に目新しい情報ではない。実はPixel Foldに先がけて、2つの試作機が存在した可能性があると何度か報じられてきたからだ。

1つは、Android 12Lと同時期に開発されていたコード名「Pipit」。Googleが大画面に注力していただけに、自社からも折りたたみデバイスを投入するには最適の時期だった。実際にAndroid 12Lベータ版からは手がかりとなるアニメーションまで見つかっていたが、最終的にはリリースが見送られたようだ。

その前には、折りたたみ式Pixel「passport」があったとの説もある。しかし、実際の開発はそれほど進んでいなかったとみられており、ロス氏も数の内に含めなかったのかもしれない。

ここ1~2年ほどでも、Google社内では「サムスンの折りたたみ端末に遠く及ばない」として一度は部品の発注をキャンセル。その後も発表予定を2022年末から延期したと報じられたりと、噂話も二転三転していた。Pixel Foldは競合他社の製品を強く意識しつつ、ブラッシュアップを重ねた上での難産だったのだろう。

今回のPixel Foldは横折り型だが、Googleはタテ折り(クラムシェル型)の新モデルを検討しているとの噂もある。

1つにはリーカーのitnyang氏がGoogle社内でGalaxy Z Flipのような「Google Flip」を検討中だとツイートしたこと。ただし、「もっか計画の段階で議論中だ」と付け加えており、まだそれほど具体化していないと示唆されている。

https://twitter.com/hyacokr_itnyang/status/1660330909223256064?s=20

もう1つは、Pixel Fold担当のプロダクトマネージャーであるGeorge Hwang氏が「我々は常に他のタイプのデバイスや他のタイプの技術を探求している」と述べていたことだ。

Galaxy Z Flipシリーズは、サムスン折りたたみデバイスの中では廉価な普及モデルに位置づけられる。GoogleがPixel Foldで折りたたみ市場での手応えを感じたなら、次はGalaxy Z Flip対抗製品を投入するのは自然な展開と言えそうだ。

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