画面交換は店頭よりも10ドル安い

アップルが「セルフサービス修理」プログラムを米国で開始。修理キットの重さは35kg以上

Image: Apple

アップルは27日(米現地時間)、ユーザーが自宅でiPhoneを修理できる「セルフサービス修理(Self Service Repair)」プログラムを正式に開始したことを発表した。昨年11月に予告された当時は、長らく自社あるいは正規サービスプロバイダでの修理にこだわる印象のあったアップルが方針転換をしたとして、話題を呼んでいた。

本プログラムは、ユーザーにアップルの正規部品や専用ツールを提供して、DIYでの修理をサポートするものだ。まず米国でスタートし、2022年内に追加の国に拡大される見通しである。

修理の対象となるのは、「iPhone 12」シリーズ、「iPhone 13」シリーズ、および「iPhone SE(第3世代)」。各モデルにつきバッテリーやスピーカー、カメラや画面などの部品セットが用意され、修理やデバイスの種類により価格は異なる。

たとえば、「iPhone 13 Pro」のディスプレイ修理セットの価格は269ドルで、バッテリー修理セットは71ドル。かたやアップルによるディスプレイ交換修理は279ドルかかるため、セルフサービスであれば10ドル安いことになる。

この価格設定につき、米9to5Macのライター Benjamin Mayo氏は「(交換前の)バッテリーを返却した場合は24ドルが返却され、差し引きは約50ドル。アップルに送って修理すれば69ドル。確かに安いが、頑張るだけの価値があるのか? 自分ならやらない」とコメントしている

また、修理道具が一式入ったレンタルキット(1週間49ドル)には2つのケースが含まれており、それぞれ43ポンド(約19.5kg)と36ポンド(約16.3㎏)と、合計で35kg以上の重さ。両方を積み重ねると幅は20インチ(約50cm)、高さ47インチ(約120cm)の大きさだが、どちらのケースもキャスター付きのため持ち運びは簡単そうだ。

もっとも、「修理はこれだけコストや手間がかかる」を目に見える形にした感もある。米国では「修理する権利」(ユーザー本人や独立系の修理業者らが修理できるよう、メーカーに部品やツールなどの提供を求めるもの)が勢いを増しているが、それに対するけん制も兼ねているのかもしれない。

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