競合するARゲームとの戦いも大変そう
ARインベーダーこと「SPACE INVADERS: World Defense」、タイトーとGoogleが発表
Googleとタイトーは、アーケードゲームの名作をAR体験に変換した新作『SPACE INVADERS: World Defense』を発表した。GoogleのAR開発プラットフォーム「ARCore」や新技術「地理空間クリエイター」を活用し、地球を侵略するARエイリアン達が現実世界のロケーションに出現する予定だ。
『スペースインベーダー』は、1978年にタイトーが開発・発売したシューティングゲームだ。上空から列をなして襲撃するエイリアン達を左右に移動する砲台により迎え撃つというもので、「敵との攻防」(それ以前のビデオゲームには稀だった)という斬新さが人々の心を捉え、文字通り日本や全世界のゲーム市場を “侵略” する大ブームとなった。
GoogleのツイートにあるアニメーションGIFを見るかぎり、本家と同じくエイリアン達を倒すシューティングとなるようだ。映像では都市の周辺に複数のエイリアンらが出現し、プレイヤーはそれに照準を合わせてビームで木っ端微塵としている。敵は上空、あるいは建物の壁に空いたワープホールから出現し、風景との整合性を持たせているのがAR的である。
さらにYouTubeではプロモーション動画も公開されているが、ゲームの操作に関する詳しい説明はない。とはいえ、数々の主要都市にARエイリアン達が現れている風景は、いかにも地球への侵略に立ち向かう「全世界の防衛」という雰囲気を醸し出している。わずかにワイヤーフレームじみた都市とエイリアンを重ね合わせる処理が映し出され、高度なAR技術を投入していることをうかがわせている。
すでに公式サイトも開設されており、スペースインベーダーが別の次元から帰ってきたこと、プレイヤーは地球のトップパイロットの一人として次元を超えて地球を守るといったストーリーがザックリ語られている。「近所にいるスペースインベーダーを探し、見つけ、倒す」ということで、散歩のついでに地球を守るポケモンGOのような位置ゲームの側面もありそうだ。
実は『スペースインベーダー』の続編や派生ゲームには名作が多く(Nintendo Switch用ソフトでほぼ全てが網羅されている )、ARゲームでも期待が持てるはずだ。
だが、ARゲームは「複数のアプリを同時に遊びにくい」事情から、ユーザーの時間を奪い合う熾烈なレッドオーシャンになっている。本作もそれら競合アプリと戦うことになるが、健闘を祈りたいところだ。
- Source: SPACE INVADERS: World Defense