Twitterはその後一部に無料でバッジを付与

Twitter、旧認証バッジ削除から1日の間にBlueへ移行した旧認証ユーザーは「28人」との報告

Image:pnm-stock / Shutterstock

Twitterは先週木曜日、従来の審査プロセスを経てユーザーに与えられた(無料の)旧認証バッジをすべて削除した。これにより、現在青い認証バッジを持っているユーザーはTwitter Blueに加入している有料ユーザーのみとなっている。

そして、Twitter Blue加入者数を追跡調査している研究者トラヴィス・ブラウン氏は、旧認証バッジの削除までに新しいTwitter Blueに移行していた認証アカウントは1万9469人であり、旧バッジがすべて削除されてから24時間ほどの間にその数が1万9497人へ、28人分増加したと報告した。

ブラウン氏はTwitterの内部データには直接アクセスできないが、API アカウントを持っている人なら誰でも数字を検証できると述べている。また、集計方法を公開しており、その信頼性は高いと評価されている。

https://twitter.com/travisbrown/status/1649433999914270722

Twitterの旧認証バッジは、2009年当時、主に著名人を対象としたなりすましアカウントが横行し、被害に遭った米MLB・セントルイス・カージナルスの監督トニー・ラルーサ氏がTwitterに対し訴訟を起こしたことなどがきっかけとなって導入された。認証バッジは著名人など影響力ある人物のアカウントを対象として、Twitterが本人確認のための審査を行ったのちに付与されることで、そのアカウントが信頼できることを証明するものだった。そして、月日を経て青い認証バッジはある種のステータスシンボルとして見られるようになった。

しかし、Twitterの現在のCEOであるイーロン・マスク氏は、収益改善のためもありTwitter Blue加入者に認証バッジを付与することを決めた。そして、無料の本人確認済みの旧認証バッジのアカウントのツイートはTwitterの推奨アルゴリズムから外すことにした。つまり、以前のTwitterがお墨付きを与えた著名アカウントよりも、月額8ドルのユーザーのツイートのほうがプラットフォーム内で優遇されるようになるということだ。マスク氏はこれにより、従来の認証アカウントもBlueに加入すると踏んだのかもしれない。

新しいTwitter Blueの導入から数か月が経ったころにブラウン氏が行った調査により、新しいTwitter Blueの加入者の約半数は、フォロワーが1000人未満であることを発見した。つまり、旧認証バッジを持つような影響力あるユーザーはTwitter Blueに興味を示していないことがわかった。冒頭でお知らせした、旧認証バッジ削除後のTwitter Blue加入者の少なさは、このあたりから予見できたことだったかもしれない。

ちなみにTwitter Blueには登録しないことを明言していた作家のスティーブン・キング氏やNBAスターのレブロン・ジェームズ氏、俳優のウィリアム・シャトナー氏らのアカウントには、旧認証バッジ削除後も、青いバッジが付与されている。これに対しては、マスク氏が個人的にBlueの支払いを行っていることを明らかにしている。

一方、ブラウン氏は、Twitterがフォロワー数100万人超のアカウントの一部(数千人)に対して、上記著名人と同様に認証バッジを再び「プレゼント」しているようだと報告した。

https://twitter.com/travisbrown/status/1650150628524539904

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