アップルはiOS 11ですでに実現済み

Google Playストア、不要アプリを整理して容量を空ける「自動アーカイブ」機能

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最近のスマートフォンはゲームのダウンロードや映画・音楽などのオフライン保存、高画質な写真やビデオの撮影など様々な芸当がこなせるが、それだけに残りストレージ容量が不足しがちだ。

そうした状況に対応し、Google Playストアは、Android端末で新規アプリをインストールできる空き容量を確保しやすくする新機能「自動アーカイブ」を提供開始した。

これまでも容量がほぼいっぱいのAndroidデバイスに新アプリを入れようとすると、あまり使用していないアプリを削除候補リストにして提案してくれていた。しかしアプリを完全にアンインストールすると、クラウドに保存していない場合、関連するデータも一緒に削除されるデメリットがある。

この「自動アーカイブ」は、ユーザーデータを消すことなく、アプリのストレージ占有容量を最大60%近くまで解放するというものだ。アーカイブされたAndroidアプリはコア部分が削除されるが、個人データとアプリのアイコンは残る。

アーカイブ済みアプリのアイコン上には、「雲に下矢印」でクラウドダウンロードのマークが表示される。これをタップして再ダウンロードすると、すべて元の状態のまま使い続けられる。すでにアップルがiOSやiPadOSのApp Storeで実装している仕組みと、かなり近そうだ。

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この機能を使うためには、開発者はApp Bundle形式によりアプリを公開する必要がある。もっとも2021年から使用が義務づけられているため、ほとんどのアプリでは問題ないだろう。

このプロセスをさらにスムーズにするため、まもなくPlayストアでは「自動アーカイブ」オプションが用意される予定とのことだ。残りストレージ不足のときに新しいアプリをインストールしようとすると、「自動アーカイブを有効にするか?」とポップアップウィンドウが現れ、そこで有効にできる格好だ。それ以降は、ストレージ不足が解消されない限り、使用頻度が低いアプリは自動的にアーカイブされることになる。

ユーザーにとっては、残り容量の管理に悩まされずに済むようになる。そして開発者にとってはアプリアイコンが残り続け、完全にユーザーから縁を切られることを避けやすくなるだろう。低価格なAndroidスマホはストレージ容量も乏しくなりがちだが、この新機能のおかげで買い換えのプレッシャーに晒されることも減りそうだ。

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