4月20日ごろ?
SpaceX、Starship初号機打上げを4月第3週に計画。FAAの承認待ち
2021年5月の試験打上げ以来、SpaceXは大型ロケット「Starship(スターシップ)」の初軌道試験飛行はお預けになっているが、SpaceXのイーロン・マスクCEOは、「4月第3週の終わり近くに向けて」準備を整えつつあるとしている。
打上げの許可を得るため、米連邦航空局(FAA)に運用計画に関する書類が提出された。そこに記載されているのは、テキサス州ボカチカにあるSpaceXの “Starbase” 発射施設から、第一目標を4月17日とする打上げ日程だ。バックアップの日程は4月18日から22日となるが、マスク氏は “マリファナの日” とされる4月20日に実行したいと考えている可能性もあるという。
Starship初の軌道試験飛行は、打ち上げ後にSuper Heavyブースターをロケット上段から分離したのち、上段の本体部分が地球を1周して、ハワイ近くの洋上で垂直着陸し回収する行程になっている。Super Heavyは分離後、メキシコ湾方面で回収される予定だ。
マスク氏は4月8日に「Starshipは打ち上げの準備ができている🚀」とツイートし、「当局の承認を待っている」と付け加えた。これに対してFAAの広報担当者は、「FAAはSpaceXがすべてのライセンス、安全性、およびその他の規制要件を満たしていると当局が確信した後にのみ、ライセンスの決定を下す」と、The Streetの問い合わせにメールで返信した。
なお、Starshipの1段目ブースターであるSuper Heavyは、33基のRaptorエンジンを搭載しており、上段のStarship本体にはさらに6基のRaptorエンジンが備えられている。打ち上げ時には約1650万ポンドの推進力を発揮するとされ、試験打上げが成功すれば、史上もっとも強力なロケットブースターとなる。ちなみに現在の記録は、2022年11月に「Artemis I」ミッションで使用されたNASAの大型ロケットSpace Launch System(SLS)で、約880万ポンド(約4000t)の推進力だ。
SpaceXは、宇宙飛行士だけでなく、宇宙望遠鏡を含む重量のかさむペイロード、さらには月と火星に将来の基地を建設するための物資を輸送するのに、Starshipの使用を計画している。
そしてStarshipは、これまでで最も大きなロケットであり、最大出力を発揮するために積み上げられた場合、その高さは最高394フィート(120m)にもなる(サターンVは110.6m、SLS Block 2 Cargoは111.3m)。しかしマスク氏は、さらに大きくする計画があるとツイートしており、その全高は「おそらく10mほど高くなるだろう」とのことだ。
- Source: The Register
- via: Space.com The Street
- Coverage: Operations Plan Advisory(FAA)