High Performance Electrified Vehicle = HPEV

モーター3基と6.5L V12エンジン。ランボルギーニの新旗艦HPEV「レヴエルト」

Image:Lamborghini

ランボルギーニは、アヴェンタドールの後継となる「Revuelto(レヴエルト)」を公開した。6.5L V12エンジンを搭載する、紛れもない同社の新フラグシップモデルで、しかもモーター3基を搭載するスーパースポーツHPEVだ。

搭載される電気モーターは1基が後輪駆動用、のこりの2基は前輪に動力を供給する。そして、もっとも高出力を発揮する「Corsa Performanceモード」では、このモーターとエンジンによるハイブリッドシステムが合計1015PS(747kW)を路面に叩きつけ、0-100マイル加速2.5秒、最高速度350km/h以上を達成する。

一方、咆吼をあげるエンジンをオフにすれば、モーターが180PS(232kW)を出力し、静かに走ることもできる。ただし、レヴエルトが搭載するバッテリーはわずか3.8kWhであり、電気モーターのみでの走行はたったの約6マイル(約9.6km)に留まる。

Image:Lamborghini

もちろん、このクルマのオーナーならば、6マイルも移動する前に、すぐにまたV12サウンドに身を委ねたくなるはずだ。そして、エンジン走行を6分も続ければ、ハイブリッドシステムによりバッテリーはフル充電状態に回復する。バッテリーはガレージでプラグインして充電することもできるが、それが必要になることは滅多になさそうだ。

なお、3基あるモーターの出力はそれぞれが150PS(110kW)を発生可能であり、走行状況に応じて3基のモーターの間で出力バランスをコントロールできる。ちなみにレヴエルトはAWDだが、前輪はモーターのみで駆動される。つまりエンジンからの強力なパワーはすべて8速デュアルクラッチギアボックスを介して後輪に伝えられる。反対に、バックでの走行は電気モーターの役割だ。

スタイリングに関しては、レヴエルトの見た目に驚く人はいないだろう。そのシルエットはクルマ好きのたちの脳にすり込まれたランボルギーニの形をしっかり継承しており、クサビ型のノーズ上面はそのままフロントガラスからルーフ、そしてテールまで流れるようにつながっている。一方でサイドは複雑な形状に切り欠かれ、それでいてエアーの流れる道すじが見えるかのようなデザインになっている。

Image:Lamborghini

そして、レヴエルトの室内空間はアヴェンタドールよりも広くなっているという。最新のクルマらしく、コクピットからは従来のインパネの役割を果たすデジタルダッシュボード、センターに埋め込まれた8.4インチタッチスクリーンに目を通すことができ、助手席にも9.1インチの横長ディスプレイが備えられている。そしてステアリングホイールには走行モードのセレクターなど、たくさんのスイッチがある。

Image:Lamborghini

レヴエルトの価格はまだ公式発表されていないものの、すでに最初の2年間に生産される分は予約済みとのこと。少なくともアヴェンタドールSVJよりは高価だと予想されている。

関連キーワード: