数年前からの噂が現実に?

挿すだけで遊べる「クラウド専用Xbox」1年以内に発売か

Image:Xbox

マイクロソフト(以下MS)のクラウドゲーミングサービス「Xbox Cloud Gaming」(「xCloud」とも呼ばれる)は、Xboxゲーム機を持っていないユーザーでも、iPhoneやAndroidスマートフォン、タブレットやPCなどのウェブブラウザーを介して高度なゲームが遊べるしくみだ。

MSが、このサービスを使うことに特化した、Xbox初のストリーミング専用デバイスを今後1年以内に発売する予定との噂話が報じられている。

クラウド専用Xbox(仮)が準備中であることは、MSのゲーム事業責任者フィル・スペンサー氏が1年以上前に語っていたことだ。しばらく公式の言及がなかったが、ようやく実現に向けての兆しが伝えられたしだいだ。

米ゲームメディアGamesBeatによると、クラウド専用Xboxは、GoogleのChromecastやアAmazonのFire TV Stickなどのようなスティック型か、米大手動画配信のRokuのような「パック」(ゴム製の円盤)状のデザインになるという。主にXbox Game Pass Ultimate(MSのゲーム定額サービス)のゲームに重きを置きつつも、映画やテレビのストリーミングサービスも利用できるようだ。

つい先日、「フォートナイト」がXbox Cloud Gamingで遊べるようになった(Image:Xbox)

このデバイスが登場すれば、おそらくHDMI端子を備えたテレビであれば「挿すだけ」でxCloudのゲームがプレイできるようになるだろう。上記のスペンサー氏は最新世代ゲーム機やPCよりも大幅に安いことを強調している。3年以上前だが「60ドル」と報じた記事もあり、Xboxゲームをプレイするハードルが一気に下がるかもしれない。

またGamesBeatは、MSがサムスンと協力し、サムスンのTizen搭載スマートテレビ向けにXboxアプリを開発中であることも伝えている。Google StadiaやNvidia GeForce Nowなど、他社のクラウドゲーミングも今年初めにサムスン製テレビ向けアプリを発表しており、それに続く格好だ。

テックメディアThe VergeのTom Warren氏によると、クラウド専用Xboxは「Xbox Everywhere」構想の一部であるとのことだ。つまり、MSの究極的な狙いは「クラウドを通じてどこでも、全てのXboxゲームを遊べるようにする」ことにあると思われる。

またWarren氏は、今のところ不可能な「ユーザーが所有しているXboxのゲームをxCloudでストリーミングできるようになる」可能性もほのめかしている。

現在xCloudを通じてプレイできるのは、Xbox Game Passで提供されているものと、Epic Gamesのバトルロイヤルゲーム『フォートナイト』だけだ。いずれ「定額料金を支払わず、どこでも購入済みのXboxゲームが楽しめる」ようになるのかもしれない。

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