クリエイターの収益化の後押しは継続

FacebookとInstagramのNFTサポート、1年経たずに終了へ

Image:Meta

Metaのコマース&フィンテック責任者であるステファン・カスリエル氏が、FacebookとInstagramにおけるNFTのサポート終了をTwitter投稿で明らかにした。これらの取り組みは、昨年5月にマーク・ザッカーバーグ氏がSXSWの壇上で発表していたものだが、1年足らずで終了となる。

これは、ザッカーバーグ氏が2023年を「効率化の年」と呼び、メタバース計画の中心となるReality Labsの人員も含めた数千人の従業員を解雇、多くのプロジェクトを終了させたことに続く動きと考えて良さそうだ。カスリエル氏は「われわれは、クリエイター、人々、ビジネスをサポートする他の方法に集中すべく、デジタルコレクタブル(NFT)の扱いを段階的に終了する」と述べた。

特にInstagramは、昨年11月にもNFT対応における大幅な機能アップデートを提供し、クリエイターがコレクター向けのNFTアイテムを作り、販売できるようにする計画を明らかにしていた

カスリエル氏は、ザッカーバーグ氏が、メタバース計画においてNFTが重要な役割を果たす可能性を示唆していたのに対し、なぜここへ来て取り組みをやめるのかを説明していない。一方でMetaは、かつてNFTのサポートも行うとされていた暗号通貨ウォレットサービス「Novi」を昨年シャットダウンし、さらにInstagramのショート動画「リール」のクリエイターに支払う報酬もカットしている。

ただ、今後はクリエイターが「ファンとのつながりを緊密にし収益化を促進する方法づくり」を進めており、そのなかでリールの収益化その他に注力すると述べている。そのため、NFTからは手を引くものの、今後もクリエイターの収益化のための施策検討は行われていくはずだ。

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