最新プロセッサー搭載に加えて冷却システムも強化

ASUS、ゲーミングノートの2023年ラインナップ一挙発表。10製品24モデル

編集部:平山洸太

ASUS JAPANは、ゲーミングノートパソコン10製品24モデルを発表。本日より順次販売開始する。ラインナップと価格は以下の通り(いずれも税込)。

・「ROG FLOW Z13」289,800円〜
・「ROG FLOW X13」199,800円〜
・「ROG XG MOBILE」399,800円
・「ROG STRIX SCAR 17」549,800円
・「ROG STRIX G17」289,800円〜
・「ROG STRIX SCAR 16/18」499,800円〜
・「ROG STRIX G16/G18」249,800円〜
・「ROG ZEPHYRUS DUO 16」659,000円
・「ROG ZEPHYRUS M16」469,800円〜
・「ROG ZEPHYRUS G14」189,800円〜
・「ASUS TUF Gaming A16 Advantage Edition」199,800円〜
・「ASUS TUF GAMING A15」259,800円
・「ASUS TUF GAMING F15/F17」159,800円〜

同社の2023年のゲーミングノートPCラインナップが一挙発表された格好。いずれも最新のインテル13世代CPUやNVIDIA RTX40シリーズのGPUを搭載している。また、AMDのRyzen CPUとRadeon GPUを搭載したモデルも用意している。

プロセッサー以外の新モデルにおける大きなポイントが、“ゲーミングならではのパワフルなチップを冷やすために尽力した” という新しい冷却システムの採用。それが「ROG INTELLIGENT COOLING」というシステムだ。

同システムは多くの機能から成っているが、特に重要だというポイントが3つある。まず1つがThermal grizzly製の液体金属グリスを採用していること。液体のため漏れると故障に繋がるので、これまで大量生産品では採用が難しかったが、2023年は全モデルでの採用を実現した。これにより通常のグリスと比べて熱伝導率は最大17倍に達し、温度は最大15度も下げられるという。

2つ目はベイパーチャンバーの採用。液体を封入し、その気化と液化の特性を利用して熱を移動させる部品だ。コストはかかるが、外部から見えない場所であってもこだわったという。3つ目の「Tri-Fan」は3つのファンを搭載するという設計で、ROG STRIX SCAR 16/18およびROG ZEPHYRUS M16で採用している。

また今回から新たに、ディスプレイ性能を表す独自基準「ROG Nebula」を設定し、各モデルのスペックとして記載した。「ROG Nebula HDR」と「ROG Nebula Display」の2グレードが用意されており、ROG Nebula HDRでは1,100nits以上の明るさ/100,000:1のコントラスト/512分割のローカルディミングゾーン、ROG Nebula Displayでは500nitsの明るさ/1,200:1のコントラストといった条件が設けられている。またどちらも、DCI-P3 100%の色域、3ms以下の応答速度、Dolby Vision HDR、テュフラインランド認証のアイケアなどに対応する。

この基準を定めた理由について、同社マーケティング部ROGスペシャリストの瀬口佳吾氏は、「Hz数と応答速度だけ上げていれば良いのか、という疑問がきっかけ」だと説明。ディスプレイに対して詳しくないユーザーであっても、このマークがあることで安心して購入できるようにすることが目的だという。

なお今回のラインナップのうち、ROG Nebula HDRの対応モデルはZEPHYRUS M16とSTRIX SCAR 16の2種類。またROG Nebula DisplayはFLOW X13、ZEPHYRUS G14/16、STIRIX G16、STRIX G18、FLOW Z13が対応する。

ROG STRIXシリーズ

ROG STRIXは、プロのe-sportsシーンを想定し、高性能を追求したシリーズ。妥協できないゲーマーなどに向け、トップクラスのスペックやそれを活かす冷却機構、高Hz駆動ディスプレイを搭載する。

同シリーズからは4製品がラインナップ。まずROG STRIX SCAR 16/18は、CPUにIntel Core i9-13980HX、GPUに最大でNVIDIA GeForce RTX 4090 Laptopという最高クラスのものを搭載。解像度2560×1600/240Hzのディスプレイを搭載し、SCAR 16ではmini LED採用モデルも用意する。

「ROG STRIX SCAR 16」

ROG STRIX G16/18は、CPUに最大でIntel Core i9-13980HX、GPUは最大でNVIDIA GeForce RTX 4080 Laptopを搭載。こちらも解像度2560×1600/240Hzのディスプレイを搭載する。

このほかROG STRIX SCAR 17は、CPUにAMD Ryzen 9 7945HX、GPUにNVIDIA GeForce RTX 4090 Laptopを搭載。またROG STRIX SCAR G17は、CPUにAMD Ryzen 9 7945HX、GPUは最大でNVIDIA GeForce RTX 4070 Laptopを搭載する。ディスプレイは両モデルとも、解像度2560×1440/240Hzとなる。

ROG FLOWシリーズ

ROG FLOWは、薄さと軽さを求めるユーザーに向けて展開するシリーズで、2-in-1などのギミックを搭載することが特徴。また後述する外付けGPU「ROG XG MOBILE」に対応し、接続することによって1秒で “最強の環境” にできるとしている。

こちらのシリーズからは、ROG FLOW Z13とFLOW X13の2モデルがラインナップ。FLOW Z13では、CPUにIntel Core i9-13900H、GPUに最大でNVIDIA GeForce RTX 4060 Laptopを搭載。ディスプレイは解像度2560×1600/165Hzで、キーボードが取外し可能な2-in-1スタイルとなっている。

「ROG FLOW Z13」

ROG FLOW X13は360度フリップに対応するモデルで、CPUにRyzen 9 7940HS、GPUに最大でNVIDIA GeForce RTX 4070 Laptopを搭載。こちらも解像度2560×1600/最大165Hzのディスプレイを搭載する。

「ROG FLOW X13」

これらのノートPCに接続することでグラフィック性能を高められるのが、上述した「ROG XG MOBILE」という製品。GPUにNVIDIA GeForce RTX 4090を搭載し、冷却にはベイパーチャンバーを採用する。またインターフェイスとしてUSB 3.2(Type-C/Gen2)、HDMI、LANポートなどを備えており、マウスや外付けモニターなども繋げられる。

「ROG XG MOBILE」

ROG ZEPHYRUSシリーズ

続くROG ZEPHYRUSシリーズでは、ゲーミング感が少ないプレミアムなデザインを採用。スペックと薄さの両立を求めるユーザーに向けて、スマートな見た目ながらパフォーマンスも追求している。

まずROG ZEPHYRUS DUO 16は、通常のディスプレイの下にもディスプレイを備えた “デュアルディスプレイ” モデル。メインディスプレイは解像度2560×1600/240Hz/mini LED採用で、セカンドディスプレイは3840×1100/60Hzでタッチ操作に対応する。CPUはAMD Ryzen 9 7945HX、GPUはNVIDIA GeForce RTX 4090 Laptop。

「ROG ZEPHYRUS DUO 16」

またROG ZEPHYRUS G16は、CPUに最大でIntel Core i9-13900H、GPUはNVIDIA GeForce RTX 4070 Laptopを搭載。ディスプレイは2560×1600/240Hzとなる。

「ROG ZEPHYRUS G14」

ROG ZEPHYRUS G14は、CPUに最大でRyzen 9 7940HS、GPUは最大でNVIDIA GeForce RTX 4080 Laptopを搭載。ディスプレイは2560×1600/最大165Hzとなる。

ROG ZEPHYRUS M16は、CPUにIntel Core i9-13900H、GPUは最大でNVIDIA GeForce RTX 4090 Laptopを搭載。ディスプレイは2560×1600/240Hz、mini LED採用モデルも用意する。なおZEPHYRUSシリーズではDUO 16を除き、いずれのモデルも天板にLEDが発光する「AniMe Matrix」を備えている。

ASUS TUF GAMINGシリーズ

最後にASUS TUF GAMINGシリーズは、PCゲーミングの入門や堅牢性を求めるユーザーに向けたもので、今回は3モデルをラインナップ。米国軍用物資調達規格である、MIL規格に準拠した堅牢性もアピールしている。

ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionは、CPUに最大でAMD Ryzen 9 7940HS、GPUにAMD Radeon RX 7600Sを搭載。ディプレイのスペックは1920×1200/165Hzとなる。

またASUS TUF GAMING F15/F17は、CPUに最大でIntel Core i9-13900Hを搭載。このRyzen版となるASUS TUF GAMING A15では、CPUにAMD Ryzen 9 7940HSを備える。どちらもGPUは最大でNVIDIA GeForce RTX 4060 Laptopを採用し、ディプレイのスペックは1920×1080/144Hzとなる。

「ASUS TUF GAMING A15」

発表会ではゲームイベントも開催

発表会では、スペシャルゲストとして俳優の瀬戸利樹さん、およびゲームストリーマーのTIE Ruさんが登壇。バトルロイヤルゲーム「APEX LEGENDS」におけるオンラインユーザー参加型イベント「ROG CUP APEX LEGENDS 2023」も開催された。

左がTIE Ruさん、右が瀬戸利樹さん。中央はASUS JapanのAlvin Chen氏

瀬戸さんは今回の発表モデルについて、「ROGの今のイメージは純粋にかっこいいなと思いますし、このZEPHYRUSの天板とかも遊び心があっていい」とコメント。また事前にゲームを試したというRuさんは「いざプレイしてみたら、こんなに進化しているのかびっくりした」と、ノートPCながらも性能の高さに驚いた様子だった。

なお、ROG CUP APEX LEGENDS 2023では、TIE Ruさん/TIE PRiZEさん/ゆきぶやーさんの3名、および瀬戸利樹さんとASUS社員2名に分かれて対戦を実施。最終的にはオンライン参加チームが優勝した。最後にRuさんが「自分の中でノートパソコンの印象が変わるようなイベントだった」と締めくくり、新製品のパフォーマンスの高さをアピールした。

「ROG CUP APEX LEGENDS 2023」では会場からオンライン参加者と競った

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