AIチャットボット人気で新規ユーザーが増加
マイクロソフト「Bing」の1日アクティブユーザーが1億人突破
マイクロソフトは、検索エンジンBingのデイリーアクティブユーザー数が、1億人を突破したことを明らかにした。着実に成長を続けきたBingだが、最近投入したAIチャットボットは、これまでBingに触れたことのない人々を引き寄せるのに大きく貢献したようだ。
検索サービスのトップを走るGoogleでは、デイリーアクティブユーザー数が10億人を超えている。これと比べてしまうと1億人でもまだまだに思えてしまうが、それでもBingユーザーが1億人に達したことは、検索市場でのシェア拡大を目指すうえで重要な地点に来たといえそうだ。
マイクロソフトは以前、Bingのデイリーアクティブユーザー数を明らかにしていなかった。しかしAIチャットのプレビューを開始してから、そのテスターの1/3がBingを初めて利用するユーザーで占められるようになり、平均して1セッションあたり約3回のチャットが行われ、総チャット数は4500万回を超えた、とマイクロソフトの消費者マーケティング責任者であるYusuf Mehdi氏は説明している。
また、EdgeブラウザやWindowsのアップデート、さらにはGoogle Chromeのダウンロードを止めさせるプロンプトを表示するなどして、ユーザーのデフォルト検索エンジンをBingに誘導する努力を続けていることも、ユーザー数増加に貢献しているかもしれない。Mehdi氏は「EdgeのサイドバーでBing検索が可能になるなど、新しい機能が成長を後押しすることを期待している」と述べた。
ユーザー数の増加は広告主をプラットフォームに引き寄せる効果もある。マイクロソフトの広告事業の売上げは、前年度の100億ドルから12か月を経て180億ドルに伸びており、その多くはBingによるものだという。今後もBingがより収益性の高いビジネスになっていくようであれば、Googleを脅かす存在にもなれるかもしれない。ちなみに、2022年にGoogleは広告から2000億ドル以上を生み出しているとのことだ。