「Race Together」は3月末まで

『グランツーリスモ7』にAIドライバー「GTソフィー」との競走モードが期間限定で登場

Image:Sony Interactive Entertainment

PlayStation用の人気ドライブシミュレーター『グランツーリスモ7』の2023年2月のアップデートが21日に配信される。その目玉のひとつが、PS5版のみに提供される、Sony AIとポリフォニー・デジタルが開発したAIドライバー「Gran Turismo Sophy(GTソフィー)」と競走できるモード「Race Together」だ。

2年間の強化学習によってドライバーとしての力量を蓄えてきたAIエージェント「GTソフィー」は、期間限定のゲーム内イベント「Race Together」のなかで、ライバルカーをドライブする。全5台が走るレースのなかで自分以外の4台がすべてGTソフィーで、それぞれ非常に人間的な走りと駆け引きを仕掛けてくるのだという。

グランツーリスモに限らず、レースゲームではプレイヤー以外のマシンをAIカーと呼んだりする。しかし、基本的には1本のレーシングラインをトレースしようとするようにプログラムされ、特定コースの特定コーナーを特定の速度で通過する、というように設定されているだけのものだ。Sony AI AmericaのGTソフィープロジェクトリーダーであるPeter Wurman氏も「その動きは非常に予測可能で、上級プレイヤーには速さも物足りない」と述べている。

一方でGTソフィーは、世界最高のプレイヤーと競走して打ち負かすほどの実力をもつAIエージェントを作ることを目標に掲げて、強化・訓練されている。Sony AIのCOOであるMichael Spranger氏は、Race Togetherモードには初級、中級、上級といった難易度があるが、ここでレースをするGTソフィーはいずれもプロのグランツーリスモプレイヤーを打ち負かしてきたスキルを持ち、難易度で異なるのは扱うクルマのパフォーマンスレベルだという。

つまり、最初の初級レベルだとプレイヤーは、GTソフィーによるライバルカーに比べ「同一クラスではあるものの明らかに速い車」で走ることができるが、レベルが上がればマシンの差が縮まり、プレイヤーは自らの実力で対処しなければならなくなっていく。

また、GTソフィーとのレースには、1対1のマッチレースもある。これはGTソフィーと同じ車で、単純に速さを競うガチンコのマッチレースだ。おそらくプレイヤーは、自分のドライバーとしての腕前と最高レベルの速さの違い感じ取れるだろう。

なお、Race Togetherモードをプレイできる期間は、日本時間の2月21日15時から3月末までとなっている。またゲームを購入してすぐにGTソフィーと走れるわけではなく、いくつかの練習や通常レースなどを経験して、コレクターズレベルを6以上にする必要があるため注意が必要だ。また繰り返しとなるが、Race TogetherモードはPS5版のみの提供となるため、PS4版では利用できない。

そのほか今回のアップデートでは、5種のクルマと1つのコースが追加され、写真撮影モード「スケープス」にも機能追加がある。そしてPS5版はPS VR2への対応が最も大きなハイライトとなり、画面分割の2プレイヤー対戦モードを除くすべてのモードがPS VR2で利用可能だ。

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