小売価格の100倍以上

史上最高額、未開封の初代iPhoneが約850万円で落札される

Image:Doctor & The Diva/YouTube

今月初め、新品・未開封で工場出荷状態の初代iPhoneがオークションに出品され、最低でも5万ドルの値が付くと予想されていた。だが、最終価格は6万ドルを超えて、史上最高額の新記録を樹立することになった。

初代iPhoneは2007年に発売され、ストレージは4、8、16GBの3種類。そのうち8GBのものが昨年8月には3万5414ドル、秋には3万9340ドルで落札され、いずれも元の小売価格599ドルを上回る凄まじいプレミアム価格を記録していた。もちろん、ともに工場出荷時の未開封品である。

カレン・グリーン氏が友人達からのプレゼント(管理職就任のお祝い)を出品したのは、こうした値上がりを見かけたのがきっかけだったという。2007年当時、グリーン氏は米キャリアVerizonの回線を3つ契約しており、初代iPhoneはAT&T回線でしか使えなかったため、未開封のままフェルトのパジャマに包んで棚に保管しておいたとのことだ。

その後グリーン氏は、2019年にテレビ番組「Doctor & The Diva」のお宝鑑定コーナーに出演。しかし、わずか5,000ドルと見積もられたために売るのは見送られた。

さらに数年後、上記の高額な落札を知り、その品を扱ったLCG Auctionsに連絡。LCG側も約4万ドルが新記録だったこともあり、多くの連絡があったものの、実際に価値ある品を持っていたのはグリーン氏だけだったと証言している。

そして2,500ドルから始まった入札は、2週間あまりで27の入札があり、最終的には6万3356.40ドル(約850万円)に達した。元々の小売価格の105倍となった計算である。

Image:LCG Auctions

売り手のグリーン氏は、この記録的な価格に興奮していることは間違いないだろう。数年前のお宝鑑定での推定額からも約13倍もの値上がりであり、出品の動機にもなった自らのタトゥースタジオの資金繰りにも大いに貢献するはずだ。

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