無料API停止の作業が関係?

Twitterが約90分間ダウン。ツイート投稿やDM送受信に不具合発生

Image:Tada Images/Shutterstock.com

日本時間今朝6時半前後より、Twitterは多くのユーザーの間で新規投稿ができない不具合に見舞われた。通常のツイートだけでなく、ダイレクトメッセージの送受信もできなくなる状態で、ユーザーの画面には「1日の投稿数の上限に達しました」や「ツイートが送信できませんでした」といった内容のメッセージが表示された。唯一投稿できたのはスケジュール機能を使ったツイートで、一部のユーザーはそれを駆使してツイートしていた。また一部には、問題なく投稿できるユーザーもいたようだ。

インターネット上のサービスの状態をトラッキングするサービスDowndetectorによると、Twitterは記事執筆時点でもまだTweetdeckへのログイン処理などに不具合報告が続いているが、ツイートの投稿はほぼ通常動作に戻っている模様だ。

Twitterのウェブサイトによると、通常は1日に送信できるツイート数は2400件の上限があるという。またダイレクトメッセージの上限は1日あたり500件となっている(1日のフォロー上限は400だが、これは関係なさそうだ)。当然ながら、ほとんどのユーザーは通常の使用において、これらの上限に到達することはないだろう。またTwitterがこの上限を大きく引き下げたとも言っていない。ユーザーたちが原因を推測しているうちに、Twitterのサポートアカウントは不具合が発生している旨を告知した。

Twitterは2022年10月にイーロン・マスク氏が買収を完了してから、これまでに従業員の約8割を削減し、全従業員数は1300人、正規のエンジニアは550人に満たない数に縮小された状態だ。また12月下旬にはコスト削減のため、カリフォルニア州サクラメントのデータセンターを閉鎖したと伝えられていた。

今回の障害の原因は明らかではないが、TwitterはAPIの無料提供を9日(日本時間10日)で終了するとしていた。このための何らかの変更が、今朝の障害と関連している可能性を疑う声もあるようだ。ただ、ボット開発者がAPIを変更するための猶予を与えるため、TwitterはAPIの無料提供を2月13日まで延長している。

なおThe Informationは、Twitterのサービスに対して行われた何らかの変更によって、ウェブのリクエストが誤転送されていることが示唆されると報道。さらに、マスク氏がTwitterの従業員に宛てたメールで「スーパーボウルが近いため、システムの安定性と堅牢性の最大化」を目的に、新機能に関する作業をいったん止めるよう求めたと伝えている

ちなみにTwitter Devアカウントは、今回の障害のあとで「新しい無料のAPIアクセス」が1ヶ月あたり最大1500ツイートまで作成可能だとツイートした。これは1日あたりでいえば約50ツイートとなり、頻繁にツイートするボットの場合は上限にひっかかる可能性がある。そのためTwitterは、有料のベーシックな料金プランとして、月額100ドルのAPIを紹介している。

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