もともとは昨年11月の発売と予想されていた
「M2 Pro/Max」搭載MacBook Pro、さらに遅れるとの情報
ここしばらく、アップルが14インチ/16インチMacBook Proの後継モデルを「2023年初め」に発売することが有力視されていた。しかし、新たに「再び遅れる」とのサプライチェーン情報が届けられている。
もともと新型の14インチ/16インチMacBook Proは、昨年10月にスペシャルイベントにて発表が予想されていた。その後11月に後退し、さらに2023年初頭に発売との見通しに落ち着いた経緯がある。
だが、台湾の電子業界情報誌DigiTimesの報道によると、新モデルは「さらなる遅れ」に直面しているとのことだ。とはいえ、いつ本製品が発売されるのかは明らかにされていない。
これらハイエンドMacBook Proの後継モデルについて、米Bloombergは、プロセッサーの強化と「非常に広域かつ高速」なRAMを搭載しているほかは、現行モデルからデザインと機能に変化はないと報じていた。
さらに、これらの新型プロセッサー「M2 Pro」および「M2 Max」は、現行のM1 ProやM1 Maxに比べて、わずかに性能が向上しているに過ぎないとも付け加えられている。
Appleシリコン(アップル独自開発チップ)の製造を一手に引き受けるTSMCは、12月下旬に3nmプロセスでの量産を開始している。そのため、M2 Pro/Maxも3nmチップになるとの噂もあるが、一方ではM1 Pro/Maxと同じく5nmに留まるとのアナリスト予測もあり、どちらが正しいかは不明のままだ。
ここでいう「5nm」「3nm」とは半導体の回路線幅を意味しており、プロセスルールと呼ばれる。この数値が小さくなればなるほど、一般的には処理能力が向上し、消費電力は削減される傾向がある。TSMC公式には、同社の3nm技術(N3)は5nm(N5)よりも同じ消費電力で最大15%の速度向上、同じ速度で最大30%の省電力が謳われている。
もしもM2 Pro/M2 Maxが3nmチップとなれば、消費電力が減って発熱も下がり、スロットリング(CPUの温度が上昇しすぎたときクロック周波数を落とし、システムの損傷を防ぐ仕組み)が起きにくくなるはず。たとえ性能の向上が小幅であれ、実際の使いやすさは大いに改善される可能性が高く、実現を期待したいところだ。