伝統の黒+赤アクセント
レノボ、ThinkPadのデザインを踏襲「ThinkPhone」。IT技術者に便利な機能満載
レノボとモトローラが、ノートPCブランド「ThinkPad」の30周年を記念するスマートフォン「ThinkPhone by Motorola」をCES 2023で発表した。
このAndroidスマートフォンは「ThinkPad X1 Carbon(第11世代)などとシームレスに統合」すると謳い、実用面でもレノボのハードウェア、ソフトウェア、サービスにまたがるセキュリティプラットフォームThinkShieldをサポート、さらに独立したPIN、パスワード、暗号キーなどの機密データを独立したセキュリティ層に保管するMoto KeySafeに対応する。
またMoto OEMConfig や Moto Device Managerといったツールも用意されており、Moto OEMConfigや Moto Device Managerといったツールによって、ロック画面の設定からネットワークの異常検知まで、IT技術者・IT管理者向けの高いセキュリティ機能を備えている。
本体側面には、仕事用のアプリを起動したり、PCなどとのデータ同期機能を起動したりすることができるカスタマイズ可能なボタンがあり、マイクロソフトとのパートナーシップによって、Microsoft Teamsのプッシュ・ツー・トーク機能への対応も予定しているとのこと。
外装部分には、レノボによると「鋼よりも強い軽量アラミド繊維」や、航空グレードのアルミニウム素材、タッチ画面にGorilla Glass Victusを使用。その設計は米軍調達規格MIL-STD 810Hに認定済みで、最大1.25mからの落下に耐える耐衝撃性能や水深1.5mで30分間耐えられるIP68防水性能などを備えている。
スマートフォンの仕様としては、「Snapdragon 8+ Gen 1」を採用し、解像度2400 x 1080px、394ppiの6.6型有機ELディスプレイを搭載、RAM容量は8および12GB、ストレージ容量は128、256および512GBといった基本構成。そして背面カメラには50MPの「Ultra Pixel」カメラを搭載、通信機能は5GセルラーおよびWi-Fi 6(802.11ax)を6GHz帯に拡張対応した「Wi-Fi 6E」を採用している。1回の充電あたりのバッテリー持続時間は約36時間。
ThinkPhoneは、単にデザインをThinkPad風にしただけのコラボレーションではなく、かなり本気でセキュリティ機能や耐久性を高めた「現場のIT技術者・管理者」に重宝するスマートフォンに仕上がっている。レノボはこのモデルを米国、欧州、中南米、オーストラリア、アジアの一部の国で販売する予定とのこと。なお、この製品は一般消費者向けではないので価格は示されておらず、キャリアや量販店の店頭で手軽に購入できるようにはならないだろう。