価格は3000ドル以上の可能性も

アップルのAR/VRヘッドセット、「腰にバッテリー装着」「AirPodsと連携」など新情報

Image:Ian Zelbo

アップルのAR/VRヘッドセットが、2023年後半に発売されることが有力視されているなか、「バッテリーは腰に装着」など、ハードウェアの詳細に関する噂が報じられている。

有料ニュースメディアThe Informationの新たな記事は、これまで情報がなかった具体的な機能を幅広く明らかにするものだ。以下、箇条書きで紹介する。

・腰に装着するバッテリーは、iPhoneのMagSafeのようなマグネット式電源ケーブルでヘッドバンドに接続される。1回の充電で2時間まで使えるが、長時間にわたり使用する場合にはバッテリーを交換できるという
・本体素材はアルミニウム、ガラス、カーボンファイバーを使い、小型・軽量化を実現。カメラ部分はほとんど見えないようにデザインされている
・右側面には(Apple Watchの)デジタルクラウンのようなダイヤルがあり、バーチャル世界と現実世界を素早く行き来できる。ただしApple Watchのような触覚フィードバックはない
・ヘッドバンドとしては、Apple Watchのスポーツバンドと同じ素材を使ったスピーカー内蔵のコンシューマー向けや、開発者向けなど、様々なバージョンが開発されている
・眼鏡をかける人のために、処方レンズが磁石で取り付け可能
・小型モーターで内部レンズを瞳孔間距離に合わせて自動調整し、それぞれのユーザーに最適な視野を提供する
・Meta Quest Proの視野角106度を上回り、Valve Indexと同じ120度の視野角
・第2世代AirPods Proや今後のAirPodsモデルと超低遅延で接続できるH2チップを搭載
・CPU、GPU、RAMなどを含むメインSoCと、画像信号専用プロセッサーの2チップ構成。いずれも5nmプロセスで製造されており、最新の3nmプロセスは使用されない。これらのチップは、許容できない遅延のために開発された特製ストリーミングコーデックを介して通信する
・専用ISP(イメージシグナルプロセッサー)が外部カメラで撮影された歪んだ画像を、低遅延でユーザーの周囲を忠実に再現するビデオ表現に変換する。チップにはSK Hynix社製のカスタム広帯域メモリを搭載
・既存のiOSアプリを2Dで動作できる

サードパーティ製のBluetoothヘッドホンは、ヘッドセットとの相性が悪くラグが酷いそうだ。3.5mmヘッドフォンジャックはナシ。ヘッドホンとしては、最近および将来のAirPodsをペアリングさせ、低遅延で動作させることに重きを置いているという。

そしてヘッドバンドは、Apple Watchのように交換可能との噂もあったが、ヘッドセットへの電源供給とする上で技術的な課題があったため、現在はその可能性はないと述べられている。上記のコンシューマー用と開発者用バージョンも、それぞれ本体と込みで別モデルとされるのかもしれない。

また操作系統としては、ハンドトラッキングと音声認識が優先されつつも、代替のコントロール入力方法として「ワンド(杖)」と「指ぬき」(指サック型のコントローラー)をテストしているとのことだ。ゲームよりもビデオ会議に注力されており、ユーザーの表情や体の動きを高い精度で模倣するデジタルアバターが使えると述べられている。

さらにThe Informationは、Bloombergなど他の情報源が伝えたその他の機能についても、独自に確認を取っている。

たとえば、両目それぞれにソニー製の4K解像度のマイクロ OLEDディスプレイを搭載し、全体で8Kの視野を形成すること。そして左右の目は少なくとも1つのカメラで追跡され、ユーザーの視線がアバターに反映されたり、視線追跡により中心視野だけを高解像度で描くことでパフォーマンスを節約する、といった具合だ。

12台以上のカメラやセンサー(短距離および長距離用のLiDARスキャナ含む)は、顔の表情や脚を含む身体の動きの両方を捉えるという。このための機械学習を開発する際に、「まゆ毛や顎の動きを捉えるカメラ」も削除されたとのことで、本気でリアルなアバターを追求しているようだ。

興味深いのは、前面に大きな外向きディスプレイ(iPhone 14 Proと同様の超低リフレッシュレートによる電力節約モードあり)を備えているという点だろう。これにより、ヘッドセット装着者の表情を周囲に見せられ、使用時の孤独感を軽減することが狙いだという。従来の「VRヘッドセットは独りで静かで」といった固定観念を打ち破りたいのかもしれない。

さらに、事情に詳しい4人の関係者は、アップル社内ではヘッドセットの価格につき、構成によっては約3,000ドル以上にすることも検討したと述べている。やはり、当初のMetaとは違い、採算度外視の低価格でヘッドセットを普及させる意図はなく、初号機から利益を出す戦略のようだ。

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