何か用意があるのか否か

イーロン・マスク「Twitterのヘッドから退くべきか否か」投票を開始

イーロン・マスク氏は、Twitterを買収して以来、プラットフォームの隅々まで手を加え、自身が考える理想のTwitter像に近づけようとしてきた。ところが突然その手綱を緩める気になったのか「私はTwitterのヘッドの座を退くべきか?」と述べて、ユーザーに賛否を問う投票を開始した

マスク氏は日本時間12月19日午前8時17分に「今後大きな方針転換の際には投票を実施することにする。申し訳ない。このようなことは二度と起こさない」と突然、謝罪のツイートをしている。

この謝罪はどうやら、直前に他のSNS、具体的には「Facebook、Instagram、Mastodon、Truth Social、Tribel、Nostr、および Post」へのリンクやユーザー名を含むツイートを、プラットフォームの無料プロモーション利用と判断し禁止するとしたことに対する批判が大きかったことが関係していると考えられる。

Image:Twitter

Twitterはその後Twitter Supportアカウントが投稿したこのポリシー変更に関するツイートを消してしまっている。またこのツイートからリンクしていたポリシーのページも、記事執筆時点では404エラーとなって見ることができない。

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マスク氏は最近、自身の自家用ジェット機を追跡する公開情報をTwitterに投稿する@ElonJetアカウントを凍結処分とした。@ElonJetは、マスク氏がTwitterを買収する前「言論の自由に対するコミットメント」として@ElonJetを削除することはない述べていた。

しかし先週、飛行機が追跡されたせいで空港から自分の娘が乗った車がストーカーに追いかけ回されたとツイート、@ElonJetやその他著名人や団体の自家用ジェットを追跡するTwitterアカウントを運営していたカリフォルニア大学の学生、ジャック・スウィーニー氏の個人アカウントまで軒並み凍結。さらにTwitterのポリシーを変更して、同じくスウィーニー氏が同様の追跡アカウントを公開していたMastodonへのリンクもすべて表示できなくした。

マスク氏の制裁はそれだけに収まらず、つづいてはこの問題を報道する記事を書いたジャーナリストらのTwitterアカウントを次々と凍結処分にした。

マスク氏は私の自家用ジェットの位置をリアルタイムで公開する行為はルール違反だと主張したが、凍結処分されたジャーナリストは自家用ジェットの位置をリアルタイムで公開していたわけではなく、その判断基準は不明瞭なままだった。ただ、多くが直前に@ElonJetアカウントについてツイートしていた。

その後、マスク氏はジャーナリストらのアカウント凍結を解除すべきかを投票でユーザーにたずねた。最初の投票では選択肢は「今」「明日」「7日後」「さらに長期」としていたが、投票の結果は「今」が43%、ほかはすべてこれを下回る格好になった。

マスク氏は自分の考えと異なる結果だったのか「選択項目が多すぎた」と述べて、こんどは「今」と「7日後」の二つに選択肢を改め、再び投票を開始した(単純に最初の結果の「7日後」と「さらに長期」を足せば得票率が52.5%で最も多くなる)。

しかし、2回目の投票結果でも「今」が58.7%を得る結果が出た。結局、マスク氏は凍結したジャーナリストのアカウントを復旧させた。ただし、一部には凍結解除から漏れたまま放置されているジャーナリストもいる。

Washington Postのテイラー・ロレンツ氏は、マスク氏が主張したストーカー行為について報じ、マスク氏に対して「これを非常に真剣に受け止めており、これが正しい方法で追求されるようにしたいと考えている」と、マスク氏に同情的な意見を述べていたが、それにもかかわらず凍結処分を受けた。

マスク氏はロレンツ氏が「過去に晒し(doxxing)行為をはたらいたから」と述べ「すぐに復旧する」とした。ちなみに、ロサンゼルス市警はマスク氏の家族がストーカー行為に遭ったとする主張に該当する犯罪の報告はないと述べている

一方、ベンチャーキャピタリスト企業Y Combinator創設者で、Twitterの買収以後、一貫してマスク氏を支持していたポール・グラハム氏も、今朝がた突然アカウントが凍結された。グラハム氏は他SNSへのリンクを禁止する旨が綴られたTwitterポリシーページへのリンクと共に「もう限界、お手上げだ。私のウェブサイトに新しいMastodonアカウントへのリンクがある」とツイートした

このツイートは他のSNSに直接リンクしているわけでもなく、ユーザー名も記していないため、新しい規約に違反していないはずだが、Twitterは明確な理由もなく、またマスク氏を支持するアカウントにもかかわらず凍結処分とした。これに対して、他のユーザーから非難する声があがった。

その後マスク氏はグラハム氏の凍結について問われ、リンクに関するポリシーは「そのアカウントの主な目的が他のSNSの宣伝とみられる場合にのみ、アカウントを一時停止するように調整される。これは本質的にスパム禁止ルールに該当する」と主張した。しかし、その後グラハム氏のアカウント凍結は解除された。

こうした一連の流れにつづいて、マスク氏は冒頭の謝罪ツイートを行い、そしてTwitterのトップの座を降りるべきかをユーザーに問う投票を開始したわけだが、マスク氏が投票の結果が出た時にどのように対応するのかはまだわからない。

マスク氏は先月、テスラに関連する裁判の場において「いつまでもTwitterのCEOの座にとどまるつもりはない」と証言し「Twitterでの時間を減らし、いずれTwitterの運営を任せられる誰かを見つけたい」としていた。また5月に行われたTwitter買収の際の投資家との話でも、TwitterのCEOを務めるのは一時的になると述べていた

マスク氏はTwitterのヘッドである以前に、テスラのCEOでもあり、テスラはマスク氏がTwitterを買収した10月以来、テスラの株価は下げ続けて、ピーク時の半分ほどにまで下落している。またマスク氏本人も、テスラ株の下落にともない、Forbes調べによる世界長者番付1位のポジションを明け渡すことになった。

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