長者番付首位も陥落しました

イーロン・マスク、テスラ株35.8億ドル売却。約1年で合計390億ドル超に

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米証券取引委員会に提出された書類によると、イーロン・マスク氏は14日、35.8億ドル相当のテスラ株を売却したとのこと。これによりマスク氏は、最高値を記録した2021年11月以降、合計390億ドル以上のテスラ株式を売却したことになるとWall Street Journalが伝えている。

マスク氏は昨年11月の株式売却で160億ドルを超える収益を手にしたとされ、テスラ株式を売却するのはこれが最後、と当時は述べていた。しかし、2022年に入ってマスク氏は4月、8月、11月とテスラ株を売却。そして今年4度目となる今回を加えると、今年1年でマスク氏はテスラ株の売却益として229.3億ドルを得たとのこと。昨年11月の分を足せば、390億ドルを超えると考えられる。

他方、マスク氏は10月28日にTwitterの買収契約を結んで以降、このSNSに大ナタを振るい続けている。従業員の大量解雇にはじまり、Twitterの有料サービス「Twitter Blue」の改革、認証バッジの扱いの変更、最近ではオフィスの家賃未払いなども伝えられている。そうした急激な変化によるイメージ低下から広告収入が大きく減少しているとされ、WSJはこの11月、Twitterの広告担当マネージャーへのコンタクトが前年に比べ85%も減少したと報じた。Twitterは公開企業としての最後となった今年、その収益の89%を広告に頼っている状態だとされている。

マスク氏はこれまで、自身のTwitterアカウントを巧みに利用して、大量の熱狂的なフォロワーと大きな宣伝効果を生み出し、個人投資家を引き寄せてきた。しかし今やマスク氏は、Twitter買収の一環として130億ドルの負債と年間10億ドルの利払いを抱えている。すぐに収益化する必要があるとしてTwitter改革を押し進めているだけに、返済ができなかったとなれば、その面目は丸つぶれになってしまうだろう。

The Vergeは、そのような醜態を晒すことなく、顧客や広告主を呼び込もうとするための方法のひとつが、Twitterの負債を個人の資金で補うことだと述べている。マスク氏本人は今年テスラ株を売却した際、Twitter従業員に対してその理由を「(Twitterの)ビジネスを救う」ためだと説明していた。

ちなみに、今年のテスラ株価は下落を続けている。今週水曜日の終値は156.8ドルとなり、年初来で55%の下落をした結果、テスラの時価総額は4950億ドルに目減りした。そして、テスラ株との関連が強いマスク氏の個人資産もその影響からは逃れられず、先日にはForbes調べによる世界長者番付首位からの陥落が伝えられたばかりだ

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