ラリーで鳴らした名門メーカー

伊ランチア、EV専業ブランドに。新ロゴやデザインなど公開

Image:Lancia

イタリアの自動車メーカーで、現在はステランティス・グループに所属するブランド、ランチアが、2024年から2028年にかけて3車種の電気自動車を投入する10ヶ年計画を発表した。

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ランチアの歴史は古く、1906年にイタリア・トリノでLancia & C. Fabbrica Automobiliとして創業した。その100年以上の歴史におけるハイライトは、フィアット傘下となった1970~80年代で、世界ラリー選手権に革新的なスポーツカー「ストラトス」をはじめ、「ランチア・ラリー 037」、「デルタ S4」、「デルタ」といったマシンを投入し、活躍した。

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その後、ランチアは2007年に親会社フィアット・オートがフィアット・グループになり、2014年にはフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)に、そして2021年1月にはグループPSAと経営統合して、現在はステランティスと称する多国籍自動車企業の一部だ。

ランチアブランドの自動車は現在はイタリア国内でのみ販売されており、取り扱い車種も「イプシロン」のみと寂しいものになっている。しかし、ステランティスは「Dare Forward 2030」と銘打った電気自動車移行戦略において、ランチアをEV専業ブランドとすることにした。発売予定という3車種は「イプシロン」に加えて、ラリーファンになじみ深い「デルタ」、そしてまだ名前を与えられていないフラッグシップモデルになるという。

また、ランチアはEV化戦略において新しいロゴマークを発表し、初のEVモデルの原型になるコンセプトデザイン「Pu + Ra Zero」を公開した。ただし、それは自動車というよりは、未来的なデザイン・ビジョンを示すものであり、このまま実車として生産に移されることはまずないが、イタリア車らしいエレガントなデザインを纏うモデルが登場してくることになりそうだ。

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