ヘビーユーザーだらけのスマホでヤラセはすぐバレそう

Googleが「Pixel 4」のヤラセ広告に460万ドル投じていたことが判明

Image:dennizn/Shutterstock.com

米連邦取引委員会(FTC)と7つの州が28日、Google Pixel 4のラジオ広告に「ラジオパーソナリティによるでっち上げの証言」があったとする訴訟を提起した。要するにラジオ局や関係者に金銭を支払い、ヤラセ発言をさせたということだ。

訴状によると、Googleと多数のラジオ局を保有するiHeartMediaは「インフルエンサーにお金を支払い、使ったこともない製品の宣伝をしてもらい、広告の真実のルールをあからさまに軽視した」そうだ。

このうちiHeartMediaは、850ものAMとFM局、そしてネットラジオで「毎月2億4500万人以上のリスナー」に聴取されているという。Googleは同社に260万ドル以上を支払い、11の小規模ラジオネットワークは200万ドルを受け取ったと記載されている。つまり、合計で460万ドルを支払ったことになる

特に問題視されているのは、ラジオのパーソナリティらが実機を使ったこともないのに偽った点である。これはGoogleがPixel 4を間に合うように提供できなかったことも一因だという。そのためインフルエンサーらは、低照度下での撮影やGoogleアシスタントに焦点を当てた、次のような台本をGoogleから渡されたとのことだ。

「私が完璧な写真を撮ることよりも好きなことって? 夜間に完璧な写真を撮ることだ。Google Pixel 4では、どちらも楽勝だ。特にNight Sightモードのおかげで、暗いところでお気に入りのカメラになったよ。息子のフットボールの試合、流星群、裏庭に舞い降りた珍しいシマフクロウなど、あらゆるものをスタジオのように撮影してきた」

「Pixel 4 は素晴らしい写真だけじゃない。複数のタスクを一度にこなせる新しいGoogleアシスタントのおかげで、何かをやり遂げる手助けをしてくれるんだ。最新の健康ブームを知ったり、最寄りのヤギのヨガ教室への行き方を尋ねたり(そう、実在するんだ)、その場所をお母さんにハンズフリーでメールしたり…」

最終的にGoogleは5台を送付したものの、ほとんどのインフルエンサーが手にしなかったという。そんな状況のもとで作られたラジオ広告は、2019年末~2020年にかけて約2万9000回放送されたとのことだ。

こうした行いが米連邦取引委員会法に違反し「商業における、または商業に影響を及ぼす不公正または欺瞞的な行為または慣行を構成する」とされ、7つの州(アリゾナ、カリフォルニア、ジョージア、イリノイ、マサチューセッツ、ニューヨーク、テキサス)が合計で940万ドルもの罰金を科している。

またFTCは、Googleに対して「賛意を示す人々が特定の製品を所有または使用したことがある、あるいは経験につき不当表示することを禁止する」ことを求めている。二度とヤラセをするな、ということだろう。

結局のところ、Pixel 4(特にPixel 4 XL)はラジオCMとはかけ離れた評判を集めることになってしまった。スマートフォンのように1日に何時間も使うヘビーユーザーが多い製品では、印象操作をしてもすぐにバレてしまう可能性が高く、実体験に基づかない広告やステルスマーケティングはやらない方が無難そうだ。

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