公開処刑

イーロン・マスク、自身のツイートの誤りを指摘した従業員らを解雇

Image:Tada Images/Shutterstock.com

全従業員の半分に及ぶとされる大量解雇を生き残ったTwitter社員だが、まだ安泰というわけではないようだ。複数のメディアによると、Twitterのオーナーであるイーロン・マスク氏は、自身がTwitter上で述べたAndroid版Twitterアプリの動作の遅さに対して、その理由を公に述べたエンジニアを解雇した。

さらに、従業員にしてマスク氏のリーダーシップについて公に批判的な意見を述べた複数の従業員が、エンジニアに続いて解雇されている。

解雇された従業員のひとりであるエリック・フローンホーファー氏は、マスク氏がTwitterに「(Android版Twitter)アプリはホーム画面のタイムラインをレンダリングするだけでおよそ1000ものリモートプロシージャーコール(RPC)を行っている」と投稿したことに対して、「私はAndroid版Twitterに6年以上携わっているが、これは間違いだ」と、ツイートで回答した。

マスク氏は社内のエンジニアが公の場で反論してきたため、では正しい数字はどうなっているのか、「このクソ遅い」Android版Twitterを改善するために何をしてきたのかとフローンホーファー氏にたずねた。フロウンホーファー氏は、Twitterは実際にはRPCを一切行っておらず、起動時にはアプリのバックグラウンドで20回ほどのリクエスト処理を行うのだと説明した

これに対してマスク氏はさらに、「誰かがTwitterアプリを使おうとすれば、最大1200もの “マイクロサービス” が呼び出されていることを考えないのは、良くないことだ」と返信。これに対してフローンホーファー氏は「ホームタイムラインを生成するのに必要な(マイクロサービスの)数は1200もない、むしろ200程度だ」と、再びマスク氏の誤りを指摘した。

マスク氏とフローンホーファー氏のやりとりは複数のスレッドで飛び飛びに繰り返された。その内容はTwitterという公の場ですべきものではなかったが、少なくともエンジニアはマスク氏に対してしっかりと説明し、さらに問題の改善に役立つと思われる提案もいくつかマスク氏に伝えた。

マスク氏も提案の一部には同意したようで、解決策のいくつかは近いうちに実施すると述べた。しかし、その後程なくして、フローンホーファー氏は何の通知もない状態で、社内で使用するPCの電源が切れ、Slackなど社内ツールへのアクセスも失われたという。そしてマスク氏は「彼はクビだ」とツイートした。

ここ数日の間、マスク氏のやり方に嫌気がさしているTwitterエンジニアはフローンホーファー氏だけではない。Twitterで勤続10年のベン・リーブ氏は、フローンホーファー氏と同じくマスク氏のツイートに反応して自身の意見をツイートしたが、その後日曜日に解雇されたとBloombergに語った。

リーブ氏は「元タイムラインの構造開発における元技術リーダーとして、言わせてもらえば、この男(マスク氏)は自分が話していることを全く理解できていない」とツイートしている。

さらにTwitterの技術責任者だというサーシャ・ソロモン氏は、マスク氏の最初のツイートに「インフラのほぼ全員を解雇しておきながら、バッチ処理の方法について文句を言うなんて」と批判する内容をツイート。マスク氏がAPIクエリー言語GraphQLの仕組みを知らず、Twitterのインフラがどのように機能しているかも理解していない、と非難した。これに対してなのかは定かではないが、しばらくしてマスク氏は「クソ投稿をしている人たちはクビになった」とツイートし、ソロモン氏は解雇された。

なお、フローンホーファー氏は自身が解雇されたことは驚いていない様子ではあるものの、あのような形でマスク氏と対立したのは「間違いなく愚かだった」とツイートしている

いずれにせよ、大量解雇を生き延びても従業員には不満が増すばかりで、新しいオーナーも信頼関係の構築と強化をはかる意思がないような状況では、われわれはTwitterの未来を心配するほかない。

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