レベル4の自動運転の普及はまだ遠く

フォードとVW出資の自動運転企業Argo AIが閉鎖

Image:Argo AI(YouTube)

フォードは、今週発表した決算報告のなかで、フォルクスワーゲン(VW)と共同で出資していた自動運転技術開発企業Argo AIを閉鎖すると明らかにした。

Argo AIは、企業活動を継続するための新たな投資家を見つけることができず、第3四半期に8億2700万ドルの純損失を計上することになった。フォードは2017年に、Argo AIへ5年間で10億ドルを投資すると発表し、その2年後にはVWがやはり26億ドルの資本と資産を約束。両社は実質的にArgo AIの過半数の株式を保有していた。

Argo AIはこれまで、「特定条件下における完全な自動運転」を可能にするレベル4の自動運転システムを目指して技術開発をしてきたが、フォードは今後、Argo AIからエンジニアを採用して、社内で開発中のレベル2+~レベル3の自動運転システムの開発に振り分けるとしている。

TechCrunchによると、Argo AIの技術やその他資産は、フォードとVWが引き取るとのこと。Argo AIには2,000人以上の従業員がおり、そのうち何人にオファーを出すのかなどは明らかにしていないが、新しい職を提供されない従業員には、退職金の上乗せと医療保険が提供されるという。

Argo AIの技術が、ほかのライバルとなる会社に対して劣っていたということはないと考えられる。というのも、この会社は米国とドイツで自社初の自動運転技術の試験走行を行っており、5月には米テキサス州オースティンと、フロリダ州マイアミの公道上で、ドライバーがハンドル操作をすることなく走行可能かどうかを検証する試験走行も開始していた。

先月には、自動運転による配送サービスや、ロボットタクシーの運用を支援する取り組みを発表しており、ライドシェアサービスのLyftなど複数の企業が、Argo AIの技術を搭載した自動車の配備を検討していた。

高い安全性を備えていることが求められる自動運転システムの構築は、決して簡単なことではない。レベル5の自動運転が実現し、普及するにはまだまだ時間がかかるはずだ。フォードは決算報告で、自動車業界がレベル4の高度運転支援システムを普及させ、収益をあげるに至るのは、当初の予想よりさらに先の話になるだろうと説明している。

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