ただし脱獄済みPS5が別に必要

PS5非対応の小島監督「P.T.」をハッカーが無改造で動作させる

Image:agencies/Shutterstock.com

今月初めにPlayStation 5実機のハッキングに成功した報告は記憶に新しいが、この手法を使って本来はPS5で動かないはずのPS4専用ホラーゲーム『P.T.』が動いたことが注目を集めていた。本作は小島秀夫監督によるカルト作として知られ、PS5にはPS4との後方互換性があるはずが、何らかの理由によりプレイできなかったためだ。

しかし今回、Jailbreak(脱獄)済みのPS5を経由するかたちで、無改造のPS5上で「P.T.」の動作に成功したと報告されている。

ハッカーでストリーマーのLance McDonald氏は、ほとんどのプレイヤーが真似できない “「P.T.」を無改造のPS5上で動かす” 方法を実演し、詳しく説明している。その中でも重要な役割を果たしているのが、先日のデモで使われた脱獄済みのPS5である。

このPS5は1年以上ネットに接続されておらず、つまりファームウェアも古いままだった。そのため、最近発見された脆弱性「IPV6 Kernel exploit」を使えたようだ。ソニーはセキュリティ研究者からの報告を受けて、すでにファームウェアを更新して抜け穴を塞いでいる。

McDonald氏はこの脱獄済みのPS5に、PCからFTPクライアントを使ってシステムにログインして「PS5で実行が許可されているゲームのリストを編集」することで動いたと述べている。

これまでPS4で正規に購入した「P.T.」をPS5に転送できた場合でさえ、「このPS4のゲームやアプリはPS5では使えません」と表示されて起動しなかったことを考えると、McDonald氏の証言は非常に重要だ。つまりソフトウェアの互換性はあるが、ソニーが許可リストから本作を外すことで、意図的にブロックしていたと推測できるからである。

さらに同氏は、この脱獄済みPS5を使って、最新ファームウェアが入った無改造のPS5でもブロックが回避できることを発見したという。すなわち「脱獄PS5をUSBでシステムバックアップをした場合、たぶんバックアップに含まれるゲームリスト=PS5でのプレイを許可されるリストになるだろう」と思ったとのこと。実際に無改造のPS5に許可リストをリストアしたところ、本当に「P.T.」が動くようになった、というわけだ。

他にはPS4向けに正規の『P.T.』が配信されていた期間中に、本作にアクセスしたPSNアカウントが必須とのことだ。また無改造のPS5でゲームをプレイするためには、いくつかの手順を踏まなければならず、決して楽な道ではない。

McDonald氏が持つ「脱獄済みのPS5と無改造のPS5」や「P.T.」にひも付けられたPSNアカウントを満たせるユーザーが滅多にいるはずもなく、いたとしても脱獄はソニーによるアカウント凍結やペナルティを課される危険もあり、決してお勧めできない。

とはいえ、「P.T.」がPS5で動かないのは技術的な問題ではなく、コナミとソニーのライセンス上の判断による可能性がより高まった。今後、両社がファンの声に耳を傾け、脱獄とは縁のない無垢なPS5ユーザーでも遊べるように方針を変更するよう祈りたいところだ。

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