「ISS後」を見据えた民間宇宙ステーション計画

ヒルトン、宇宙ホテル業に進出? 民間宇宙ステーションの客室をデザイン

Image:Voyager Space

Voyager Spaceとロッキード・マーティンは共同で、10年後に予定されている国際宇宙ステーション(ISS)の退役に先立ち、民間宇宙ステーションを建造する4つの事業者のひとつとしてNASAと契約を結んでいる。Voyager Spaceの宇宙ステーションは「Starlab」と呼ばれ、ホテル大手ヒルトンのデザインによるスイートルームと寝室を機内に用意するという。

Voyager Spaceとヒルトンのパートナーシップによって、Starlabは最初の宇宙ホテルと呼べるものになるかもしれない。ヒルトンが設計するのは、ホスピタリティ・スイート、寝室、共同スペースなどで、将来的にVoyager Spaceとヒルトンは「地上から宇宙までの宇宙飛行士体験」を基本として観光、教育、商業的側面からブランディングの取り組みを行っていく予定だ。

この計画は、2021年にVoyager Space傘下のNanoracksが発表した軌道上の複合施設建設計画に対し、初期資金としてNASAから与えられた1億6000万ドルの契約に基づくものだ。NASAはISSの“遺産”を再利用する民間宇宙ステーション計画「Commercial LEO Destinationsプログラム」のため、2021年12月にNanoracks、Blue Origin、ノースロップ・グラマンにそれぞれ1億ドル以上の資金を提供することを発表している。

ただし、宇宙ステーションの建設には時間がかかることが予想され、2030年にISSがその役目を終えたときに新しい宇宙ステーションの準備が間に合わない可能性が指摘されている。

Starlabには最大4人までの飛行士が滞在できる空間を確保することが計画されており、早ければ2027年に地球低軌道上での運用開始を目指している。なお、宇宙ホテルとしてブランディングをするにしても、科学・研究分野においてもStarlabを活用していきたい考えだ。また、Starlabは3つのモジュールを接続可能な設計になるとされ、長期的には市場ニーズにあわせ「目的に応じて複数のStarlab」に拡張していくことも考えられているという。

Voyager Spaceは2023年の第3四半期ごろに最初のStarlabモジュールの製造を開始する予定であり、新規株式公開も目指している。

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