元リードエンジニアが語る
初めてFaceTimeを見たスティーブ・ジョブズが発した一言とは?
今やiPhoneやiPad、Macなどのコミュニケーションで中核となっているFaceTimeやiMessage(日本では「メッセージ」アプリ)が生まれたのは、約10年前のこと。
これら2つに深く関わった、元iPhoneリードエンジニアであるJustin Santamaria氏が、ポッドキャストのインタビューで、スティーブ・ジョブズがこれらに初めて出会ったときのリアクションなどを語っている。
Santamaria氏は2003年に、ビルドエンジニア(ソースコードなどを元に実行ファイルや配布パッケージを作成する「ビルド」に関する技術者)としてアップルに入社。ビルドシステムの自動化に関する社内プロジェクトに携わった後、Mac OS X用のインスタントメッセージアプリ「iChat」(2012年に開発終了)を開発するチームの一員となったという。
その後2009年までは、iPhone、iPod、iPadの電話やメッセージ、FaceTimeのユーザーインターフェイスと機能担当チームのエンジニアリングマネージャーを務めていたとのこと。そうした経歴から、FaceTimeとiMessageの誕生について語っているが、その中にはジョブズに最初のFaceTimeのデモを見せたときの思い出も含まれている。以下、該当する部分の翻訳である。
「私は上司の部屋にチームと一緒にいました…そして誰かが別の部屋にいて、また誰かが別のオフィスにいた。そうして4台のコンピュータを(FaceTimeの通信テストのため)使っていたのですが、何が起こっても、上手くいっているフリをするように指示されたのを覚えています。(中略)FaceTimeが「ウーン」と音を出すと、彼(ジョブズ)が3Dビューで「ウーン」から飛び出したんです。それを見てスティーブが「大変だ、観客にウ○コを漏らさせてしまうぞ」と言ったのを覚えています。
ちなみにジョブズはこうした表現を好んで使ったことが知られており、Facebookについても「Fecebook」(Feceとは排泄物)」と呼んでいたメールが見つかっている。
その後もFaceTimeは進化を続けており、アップル製品以外のWebブラウザからも通話に参加できたり、通話相手と音楽や映画をともに楽しめる「SharePlay」機能も追加されている。そうしたコミュニケーション機能も、その出発点にはジョブズの感動体験があったのだろう。
- Source: Tecmeme Ride Home(Podcast)
- via: 9to5Mac