NVIDIAのパートナー企業Supermicro従業員2人も含まれます
台湾当局、NVIDIA幹部含む9人を中国へのGPU密輸に関与したとして起訴

台湾検察当局は、NVIDIAのチップを搭載するAI向けサーバーが不正に中国へ輸出された事件に関与したとして、NVIDIAやSupemicroの従業員を含む9人を起訴したと発表した。
米国政府は2022年以降、ライセンスなしにGPUなどの半導体製品を中国へ輸出または販売することを違法とする規制を課している。当然ながらNVIDIA製品もこの規制の対象となっており、台湾当局は今年、同社製チップを搭載したサーバーの違法輸出の疑いについて捜査を続けていた。
今回の発表では、ハイエンドAIサーバーの違法輸出に関連し、NVIDIAの台湾子会社の従業員1名とSupemicroの台湾子会社の従業員2名を含む計9名が、背任および文書偽造の容疑で起訴された。
NVIDIAはこれに対し、同社従業員には「適用されるすべての法律を遵守するために、顧客と真摯に協力するあらゆる動機がある」と述べつつ、「我々は台湾当局と協力し、疑惑をできるだけ早く解決できるよう支援していく」とコメントしている。
Supemicroは「当社は引き続き台湾当局と協力しており、同当局の捜査対象ではなく、いかなる不正行為についても告発されていない」とし、「アメリカのイノベーションを守るため、強固な輸出コンプライアンスプログラムを強化する」取り組みを継続すると述べた。
B300システム1台にはBlackwell Ultra GPUが8基搭載可能で、米国での小売価格は約40万ドルとされている。しかし、中国ではさらに高額で売れるため、密輸の大きな動機になり得る。

台湾の検察当局は、この今回の密輸に関し、B300システム74台が中国の購入者に輸出されていたことを突き止めた(うち50台はインドネシア経由、8台は日本経由)。このグループにはさらに56台のサーバーを輸出する計画もあったが、台湾税関が出荷内容に不審な点を発見したため阻止されたとのことだ。
検察当局は今回起訴された9人の氏名を公表していない。しかし7月末には、起訴されたうちのSupermicroに勤務する男2人が、中国への輸出禁止対象であるNVIDIAのBlackwellアーキテクチャを採用したB300サーバーシステムを販売するために共謀したと報じられていた。また日本に会社を設立して、サーバー8台の移送を受け持ったとされる人物も、起訴された9人のうちの1人に数えられているという。
3月には、米連邦捜査当局がSupermicroの共同創業者ウォーリー・リアウ氏を、NVIDIA製GPUを中国に販売して数十億ドルを売り上げていたとして起訴している。
先週、同社は米当局がGPUを中国に密輸した疑いでリアウ氏を起訴した理由について、独自の調査を完了したと発表したが、その調査では「現経営陣の誰かが、疑惑の横流し計画や、同社による規制対象製品の実際の横流しについて知っていたという証拠は見つからなかった。
また、同社が輸出規制対象製品を既知の規制対象者や地域に直接販売したという証拠も発見できず。さらに、規制対象製品の横流しの可能性に基づいても、同社が以前に発行した財務諸表が信頼できないという証拠も見つからなかった」と報告した。
リアウ氏はすでにSupermicroの取締役を辞任している。
