秘密主義のアップルが情報公開を許すはずが…

iPhoneとスターリンク衛星の接続について「有望な会話」 – イーロン・マスク氏

Image:FellowNeko/Shutterstock.com

アップルは8日の「Far Out」イベントでiPhone 14シリーズを発表しつつ、これらが衛星通信に対応することを明かしていた。当面は「衛星経由の緊急SOS」とされ、リアルタイムの通信・通話ではなく、携帯電話通信やWi-Fiの圏外での緊急時に助けを呼ぶことに限られている(しかも連絡先はアップルのトレーニングを受けた専門スタッフのいるセンターのみ)。

アップルがこの機能について、地球低軌道(LEO)衛星通信サービスのGlobalstarと協力していることは、Globalstarが米証券取引委員会(SEC)に届け出た文書からも明らかとなっている。しかし、SpaceXのイーロン・マスクCEOは、同社の衛星通信サービスStarlinkとの(iPhoneとの)接続に関して、アップルと「有望な会話」を交わしたとツイートしている。

ちょうどiPhone 14が発表される数日前、SpaceXと米通信大手T-Mobileが提携することを発表していた。T-Mobileのスマートフォンを基地局を介さずにStarlinkにつなぎ、圏外を解消するという計画だ。ただし、こちらは早ければ2023年初めに打ち上げるStarlinkの第2世代衛星待ちであり、2023年末までにスタートする予定だ。

それに対してiPhone 14シリーズの衛星通信は、Globalstarの新型衛星を通じて実現される。今年11月に米国とカナダで開始され、最初の2年間は無料と述べられている。つまりローンチがかなり早く、その先手を打つためにSpaceXとT-Mobileが先手を打つために急いで発表したのではないか、との推測もあった

さて、そんな中でのマスク氏のTwitterにおける参戦である。マスク氏は、「Starlinkとの接続について、アップルと有望な会話をした」とツイート。それ以上の技術的な詳細は述べていないが、「iPhone チームはとても賢い」と付け加えている。日付はiPhone 14発表から1日後のことであり、何を意識しているのかは非常に分かりやすい印象だ。

さらに「宇宙から携帯電話への接続は、携帯電話のソフトウェアとハードウェアが宇宙からの信号に適応する場合と、Starlinkが純粋にセルタワー(基地局の鉄塔)をエミュレートする場合に、確実に最もうまくいくでしょう」という。

T-Mobileの衛星通信は、同社のマイク・シーベルトCEOが「現行のほとんどのスマートフォンがこの新サービスに対応」と言っていたことから、特に衛星通信向けのハードウェアは必要ないようだ。

それに対してiPhone 14は「ソフトウェアと緊密に連係する独自の部品を組み合わせる」と公称されており、マスク氏のいう「ソフトウェアとハードウェアが宇宙からの信号に適応する場合」に符合しているようにも思える。

とはいえ、マスク氏のツイートを鵜呑みにはできないことは、これまでも数多く目撃されてきたことだ。もしも本当であれば、秘密主義のアップルがマスク氏にツイートを許すわけもない……が、マスク氏だけに “あり得そう” でもあり、続報を待ちたいところだ。

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