外付けGPUカード非対応のMac Proは存在意義が薄かった
幻に終わったMac Pro、IntelモデルとExtremeチップが計画されていた?

今年3月、アップルはMac Proの販売終了を発表し、後継ハードウェアを提供する予定がないことも明らかにした。2023年のM2 Ultra搭載モデル以降は更新がなく、ほぼ同じ性能を持つMac Studioの約2倍という価格設定だったことから、この展開はある程度予想されていた。
しかしBloombergによると、アップルは水面下で数年にわたりMac Pro後継機の開発を進めており、Intelベースのモデルを含む新型Mac Proを計画していたものの、最終的に中止していたという。
アップルの内情に詳しいMark Gurman記者は、ニュースレター「Power On」最新号で、Mac Proの打ち切りは「社内で当初から決まっていた計画ではなかった」と説明している。さらに以前にも報じていた内容として、「Ultra」チップの上位に位置づける「Extreme」チップを投入する構想があったことを改めて伝えている。
これらのExtremeチップは、Ultraの2倍のGPU性能とCPUコア数を備える設計だったという。また、「M2 ExtremeおよびM3 Extremeチップの両方を開発していたが、コストや需要への懸念から、最終的にこれらのプロジェクトを打ち切ったと聞いている」と報じられている。
具体的には、開発コード名「J170」と「J190」の2つのMac Proが開発されていたものの、いずれも発売には至らなかった。前者のJ170は、特定用途向けのIntelベースMac Proで、Appleシリコン版と並行して開発されていたという。一方、後者のJ190はM3 Ultra搭載モデルで、2025年初頭にM3 Ultra搭載Mac Studioと同時発売される予定だったとされる。
この「特定用途」が何を指すのかについて、Gurman氏は説明していない。Appleシリコン搭載MacはNVIDIAなどサードパーティ製GPUに対応しておらず、動画制作分野では多彩なGPUを選べるWindows PCに及ばないとの指摘もあった。未発表のIntelベースMac Proは、そうしたニーズに応える製品として検討されていた可能性もある。
Gurman氏によれば、アップルが近いうちにMac Proを復活させる可能性は低く、このままシリーズが終了する可能性もあるという。一方、M5 Ultraチップを搭載した新型Mac Studioは、早ければ今秋にも登場する見込みとされる。
Mac ProがMac Studioに対して持つ最大の利点は、豊富な拡張スロットである。しかしAppleシリコン移行後は外付けGPUカードの需要がほぼ消滅し、その強みを生かしきれなくなっていた印象がある。巨大な筐体はオフィスやデスク上で場所を取り、持ち運びにも不向きだ。そう考えれば、最上位モデルの座をMac Studioへ譲るのは自然な流れだったと言えそうだ。
