2030年まで長引く可能性も
サムスン警告「メモリ不足さらに悪化」。2027年は需給ギャップ拡大へ

主要メモリメーカーの一角であるサムスンは、AIデータセンター向け需要の急増によりDRAMが逼迫しているとして、「2027年は2026年よりも需給ギャップがさらに拡大する」と警告している。
米Reutersの報道によれば、サムスンのメモリチップ事業幹部キム・ジェジュン(Kim Jaejune)は、決算発表後の電話会議で「我々の供給は顧客需要に遠く及ばない」と発言した。さらに「現在入っている2027年分の需要だけを見ても、2026年より供給不足は一段と拡大する」との見通しを示したという。
スマートフォンから携帯ゲーム機に至るまで、あらゆる製品の価格を押し上げているRAM不足が解消されるまでには、長い時間を要する可能性がある。木曜日の決算説明会でサムスンは、AIデータセンター需要に起因する深刻なメモリ不足が来年も継続するだけでなく、さらに悪化する可能性が高いと予測したと、Reutersが伝えている。
2026年第1四半期のサムスンの営業利益は約57.2兆ウォンとなり、前年同期(約6.7兆ウォン)の約8倍へと急増した。中でも半導体部門が営業利益の9割超を稼ぎ出している。AIデータセンター向けの高帯域メモリ(HBM)や高性能DRAMの需要が爆発的に伸び、出荷量・単価ともに上昇した結果、メモリ事業単体では約50倍に達したとされる。
今回のサムスンの見通しは、「世界最大級のRAMメーカー各社が需要に追いつくのは2030年まで難しい可能性がある」とする報道に続くものである。さらに、SKグループ会長も同様の見方を示している。
加えて、5月21日から18日間のストライキを計画している労働組合と合意に至らない場合、サムスンのチップ供給は一段と逼迫する可能性がある。
メモリ価格の高騰は、スマートフォンやPC、家庭用ゲーム機に至るまで幅広く影響を及ぼしている。任天堂は利益率低下への懸念から株価が低迷しており、ValveのゲーミングPC「Steam Machine」も出荷時期や価格を確定できない状況にあるとされる。
価格交渉力が強いとされるアップルでさえ、iPhoneにおける部材コストのうちメモリ比率が約45%に達するとの試算がある。この状況が長期化すれば、消費者市場の冷え込みにつながる可能性も否定できない。
