既存モデルは「メガネ代わり」には重すぎた

Meta、度付きレンズ前提の新スマートグラス「Blayzer/Scriber」正式発表

多根清史

Image:Meta

Metaは、処方(度付き)レンズ対応を強化した新たなRay-Banスマートグラス「Blayzer」および「Scriber」を正式発表した。「Blayzer」は長方形デザインで、小型および大型サイズが用意され、「Wayfarer」を想起させる外観である。一方、「Scriber」は丸みを帯びたデザインである。

既存の「Wayfarer」や「Skyler」などは、「サングラス兼スマートグラス」として設計されており、処方レンズも使用可能ではあるが、あくまで後付けのカスタムオプションにとどまる。従来のメガネと比べて厚みがあり、レンズ交換後のバランスや重量面に課題があり、「一日中メガネとして掛けるには辛い」との声も上がっていた。

これに対し、新たな「Blayzer」と「Scriber」は、「終日装着を前提とした処方レンズ専用フレーム」という位置づけである。フレーム自体をより薄く軽量化し、オーバーエクステンションヒンジ(テンプルを大きく外側・後方へ広げて開閉できる構造)、調整可能なテンプル先端、交換可能なノーズパッドを採用している。購入時には、標準・薄型・極薄型といったレンズタイプの選択とともに度数指定が可能で、反射防止加工も選択できる。

これらハードウェア面の改良を除けば、内蔵カメラ(撮影中であることを示すプライバシーLED付き)、オープンイヤー型ヘッドフォン、AI機能といった基本的な体験は従来モデルと同様である。バッテリー駆動時間は「8時間以上」とされている。

要するに、新旧いずれのモデルも度付きレンズには対応しているが、新モデルは「日常的にメガネを使用するユーザー」に最適化されたフレームを採用しつつ、内部機能は従来のRay-Banスマートグラスと同等に維持することで、ユーザー層の拡大を狙ったものだ。

新モデルには、より濃いブラウンの充電ケースが付属し、価格は499ドル(約8万円)からとなる。米国などでは、眼鏡専門店や光学販売チャネルを通じて展開される見通しである。予約受付はすでに開始されており、4月から出荷予定だ。

なお、Ray-Banスマートグラスの日本語サイトは以前から開設されているが、国内展開に関する正式な発表は現時点で行われていない。日本では「カメラ付きメガネ」に対する社会的警戒感が強いことから後回しにされている可能性もあるが、真相は不明である。

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