元Boston Dynamics創業者が率いる企業が開発
イナバウアーもこなす?歩き、滑り、階段もへっちゃらな脚だけロボ「Roadrunner」

元Boston Dynamicsの創業者マーク・ライバート氏が率い、米マサチューセッツ州とスイス・チューリッヒに拠点を置くRobotics and AI Institute(RAI)は、「Roadrunner」と名付けた2本脚ロボットの動画を公開した。
このロボットは上半身がないにもかかわらず、動画のなかで人間のように走り、足踏みをし、階段を昇降する。さらには両足の車輪を使用してローラースケートを履いているかのように走行したり、足先を180度開いて、フィギュアスケートの「イナバウアー」のような動きをして見せたりする。そして、膝に当たる部分を逆側に曲げて、振り返ることなく進行方向を反転するといった高い運動性能も披露している。
また、動画の冒頭では、地べたに這いつくばっているような姿勢からスムーズに立ち上がる様子も見せており、仮に転倒したとしても即座に復帰できることをアピールしている。
Boston Dynamicsが手がけていたロボットに比べると、Roadrunnerは重量が約15kgと軽量なのも特徴で、車輪の上で片足立ちも難なくこなす高いバランス感覚も備えている。その動作は効率的に制御されて安定しており、バランスと敏捷性の両方を重視した設計を反映している。
RAIは、「ロボットの脚は完全に左右対称なので、膝を前向きにも後ろ向きにも向けることができ、障害物を回避したり、特定の動きを制御したりするのに利用できる」と述べている。また、「様々な地面の状態から立ち上がったり、片輪でバランスを取ったりするなど、いくつかの動作をハードウェア上でゼロショットで正常に展開することに成功した」とも述べた。
ゼロショットとは、要するにロボットが追加の訓練をせずとも、与えられた新たなタスクを実行する能力のことを指す。つまりこのロボットは、高い汎用性を備えるように設計・開発されており、用途に応じて大規模な再プログラミングをすることなく、新しいシナリオに対応できることを示している。
ただ現時点では、RAI研究所は、ロードランナーを主に商業製品ではなく研究プラットフォームとして位置づけている。動的移動の限界を探り、ロボットの制御と設計における新しいアプローチを検証することで、将来的により汎用性と高い能力を備えた実用的なロボットとして応用されることになるのかもしれない。
