ソニーから独立させて復活

wena再始動、曲面有機ELの「wena X」発表。3月20日11日からクラファン開始

編集部:平山洸太

「wena X(ウェナ クロス)」

augment AIは、スマートウォッチ「wena X(ウェナ クロス)」を発表。3月20日11時からGREEN FUNDINGにてクラウドファンディングを実施する。出荷は12月末から順次。3月20日から二子玉川の蔦屋家電、SHIBUYA TSUTAYA、福岡天神 蔦屋書店、梅田 蔦屋書店(4月19日まで)にて展示も行う。カラーはシルバーとブラックの2色。

・「wena X metal/leather+loop rubberバンドとお好きなエンドピース」超早割/税込56,800円(16%オフ・先着限定各色500本)
・「wena X loop rubber」超早割/税込46,800円(18%オフ・先着限定各色500本)
・「wena X -10th Special Edition- セット」税込349,800円(31%オフ・先着限定各色200本)

腕時計をスマートウォッチにするというコンセプトで2015年に登場した「wena」シリーズの最新モデル。サイズをさらに小型化しつつ、曲面の有機ELディスプレイを搭載していることが特徴だ。

ディスプレイがカラーになった

これまでwenaシリーズはソニーが提供していたが、同社では事業終了となっていた。その後、wena開発チームがスピンアウトしてaugment AIを独立起業し、新製品を登場させたかたち。ソニーから2015年から2025年にかけての特許と商標を継承しているという。wena 3まではソニー、wena X以降は新会社という扱いで、VAIOと近しい事例だと説明している。

なお、上述のように発送は12月末と先になる。この理由について、wena 3が2026年2月にサポート終了したことから「なるべく早く」ユーザーに知らせたいことから、この時期の発表に至ったという。

バンドは4種類

wena Xは、腕時計の姿とスマートバンドの姿を行き来できるというコンセプトのもと、ワンタッチバンド切り替えの機構を搭載。外出するときは腕時計として、運動するときや眠るときはスマートバンドとして利用できる。スマートバンドとしては世界最小サイズになるとのこと。

スマートバンドとしても使えるように設計した

ディスプレイには、1.53インチ/解像度460×188pxのフルカラーカーブAMOLEDを搭載。バッテリーと合わせてカーブした部品を用いることで、内部の空間効率を最大限発揮させている。バッテリー容量は80mAhだが、RTOSベースの独自OS「wena OS」によって1週間のバッテリー持続を実現。非常に細かいスリープ制御なども組み合わせて省電力化し、電池サイズの小型化に繋げた。充電はクリップ式。

wena 3(左)との比較
充電用のクリップを装着した様子

本体の素材は医療用のメスにも用いられるSUS316Lステンレスを使用している。小型化のために金属外装自体をアンテナとして活用できる技術を開発。MIMとCNCを組み合わせて薄肉化と内部の複雑形状を一体で作り込み、外装、アンテナ、内部部品の位置決めの3役を担っている。基板の回路/パターンも自社で設計し、実装部品位置を3次元的にコントロールした。

機能を向上させながらも小型化を目指している

表面にはDiamond Like Carbon(DLC)によるコーティングを施し、表面硬度はHV2000以上となる。外形寸法は44.2×21.8×12.7mmで、最薄部は6.67mm。体積は約6400立法ミリメートル。バックル部分のなかに生体センサーを入れることで、全長8.5%小さくさせることに成功したという。バンド接続部の上下は共通機構とした。

機能面では、エクササイズ、天気、タイマー、アラーム、ストップウォッチ、スケジュール、音楽、カメラなどに対応。NFC決済の開発を進めており、国際ブランドの対応を目指しているという。決済はプリペイド式を予定。Suicaの対応は予定しない。ChatGPT連携に対応し、搭載されているマイクに話しかけるだけで利用できる。APIによる機能拡張も予定している。

ChatGPT連携にも対応

OSのユーザーインターフェースは、「腕時計の世界観を壊さないことを意識」したとしており、あえて細い線を用いている(消費電力の低下にも寄与しているとのこと)。さらに独自のカラーパレットを作成し、シックな色しか使わないようにしているそうだ。ほか、指をトントンしたり、指パッチンをしたり、デコピンしたりといったジェスチャー操作にも対応する。

睡眠計測機能も強化しており、仮眠検出、スマートアラーム、睡眠分析などを搭載する。開発にあたっては、医科学研究に基づいた高精度な睡眠計測技術を持つ、東京大学発のスリープテックスタートアップ、ACCELStars(アクセルスターズ)と資本業務提携をしている。

背面のセンサー部分

エクササイズは130種類以上に対応し、トレーニング効果、トレーニング負荷、筋肉回復度、回復時間、VO2Max、フィットネス年齢に対応する。心拍センサーの精度は従来の86.8%から93.3%に向上。ヘルスケアデータは国内保管かつ自社管理という安全性もアピールする。GoogleヘルスコネクトとAppleヘルスケアにも対応。

GREEN FUNDINGでは、数量限定でwenaにオリジナルの機械式時計をセットにした「wena X -10th Special Edition- セット」を先行販売する。バックル部分がwenaになり、時計部分はそれを象徴するようにフルスケルトンで仕上げている。65時間のパワーリザーブを実現したスイス製の新型機械式ムーブメント「SELLITA SW200-2 S b Power」を採用し、ムーブメントが見えるように文字盤を透明に。バンドにもこだわっており、ジャン・ルソーのカーフレザーバンドを採用し、バンド裏側には汗じみを防ぐラバータッチのカーフレザーを使用している。

「wena X -10th Special Edition- セット」

augment AIの代表取締役 CEOの對馬哲平氏は、wenaを復活させた経緯について、SNSや修理拠点から「惜しむ声を頂いていた」と説明。wenaシリーズはニッチな商品ではあるものの「ユーザーから愛着を持って使っていただいている」とし、「その思いに応えたいという思いもあって独立起業を設立した」と語った。

augment AI 代表取締役 CEO 對馬哲平氏

初代のwena wristはクラウドファンディングから始まっており、今回のwena Xは約10年ぶりにクラウドファンディングを実施する。当時は1億円の支援を達成したことから、今回は「これを超える金額を狙っていきたい」と對馬氏は意気込む。

なお、社名のaugment AIはAugmented Human(人間拡張)とPhysical AI(センシングと物理タスク)が由来とのこと。AIが発展しても自分自身の身体はなくならないことから「五感と身体に作用するAIを目指していく」とし、wena Xを皮切りに「身体にセンシングをしながらリアルタイムで介入」できるデバイスを投入していくとした。

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