全力を引き出すには16インチ必須
14インチMacBook Pro、M5 Maxの性能引き出せず。ネックは電力制限と冷却

今月初め、ついに最新プロセッサー「M5 Max」を搭載したMacBook Proが登場した。しかし14インチモデルでは電力供給と冷却がボトルネックとなり、チップの性能を十分に引き出せないことが検証結果から明らかになった。
アップルはハイエンドMacBook Proに14インチと16インチの2モデルを用意し、どちらにも同じプロセッサーの選択肢を提供している。最新世代でも、18コアCPUと40コアGPUを備える最上位チップ「M5 Max」をコンパクトな14インチMacBook Proに搭載できる仕様だ。
まず消費電力の問題である。Notebookcheckのストレステストによると、16インチのM5 Proモデルでは最大消費電力が145Wに達し、最終的には134W付近で安定する。一方、14インチモデルでは140Wや180Wの電源アダプターを使用しても最大電力が約97Wに制限されているという。つまり本体側の給電制限により、チップの最大性能を引き出せない設計になっているわけだ。
さらにM5 Maxを搭載した14インチモデルでストレステストを行うと、CPUとGPUに同時に負荷をかけた場合、最初の1〜2秒だけチップ全体の消費電力が約96Wまで上昇する。しかし直後に約46Wへ急落し、最終的には約42W付近で頭打ちとなる。
これに対し、大型の16インチMacBook Proは同条件下でも約70Wを維持できる。つまり14インチモデルの約1.66倍の電力を許容している計算になる。この差はグラフを見ると非常に分かりやすい。

CPUのみ、あるいはGPUのみ負荷をかけた場合でも、基本的な挙動は変わらない。CPUコアは一瞬だけ最大75Wを消費するが、すぐに約50Wまで低下する。一方GPU単体では最大72Wに達するものの、ほどなく55Wへ落ち着き、最終的には44W程度まで下がる。
なお、これらは高電力モード(High Powerモード)での挙動である。それでも長時間の負荷ではGPU性能が安定せず、最終的におよそ10%ほど低下するという。
現在のM5シリーズは、依然としてTSMCの3nm製造プロセス(第3世代N3P)をベースとしている。次世代のM6チップでは2nmプロセスへ移行すると予想されており、電力効率の改善や発熱低減が期待される。
しかし、チップの性能向上のペースに対し、現行MacBookの筐体設計や冷却能力は限界に近づきつつある。2026年末から2027年初めに登場すると見られる「MacBook Ultra」では、これらが全面的に刷新される可能性もある。
- Source: NotebookCheck(1) (2)
