Xboxトップ交替の直後
マイクロソフト「This is an Xbox」静かに削除。ハード軽視戦略に見直しの兆しか

かつてマイクロソフトが推進していた「This is an Xbox」マーケティングキャンペーンが、公式サイトから静かに削除されていることが明らかになった。
このキャンペーンは、Xboxを単なるコンソール(ゲーム機)ではなく、多様なデバイスで楽しめるプラットフォームとして位置づけるものだ。このスローガンに関する投稿は、すでに同社のXbox公式ブログ「Xbox Wire」から削除されている。「This is an Xbox」で検索すると「Oops! That page cannot be found(おっと!そのページは見つかりません)」という404エラーが表示される。
発表内容そのものは、ウェブページのスナップショット保存サイト「Archive Today」上で確認できる。同記事によると、このキャンペーンは「複数のデバイスや画面をまたいでXboxで遊ぶよう人々を招くもの」であり、「大胆で象徴的、そして楽しいビジュアルと軽やかなトーンを通じて、デバイスを横断して広がるプラットフォームとしてのXboxの進化を示す」ものだとしている。
広告は現在もYouTube上で公開されており、Instagramの公式投稿も引き続き掲載されている。つまり、すべてが抹消されたわけではない。
個別に見れば、取るに足らない変化にも思える。しかし、元Xbox部門トップのPhil Spencer氏とSarah Bond氏が退任した直後という時期を考えると目立つ動きだ。前者はMicrosoft GamingのCEO、後者はXbox部門プレジデントだった人物である。Spencer氏の後任には、MicrosoftでCoreAI部門トップを務めていたAsha Sharma氏が就いた。
The Vergeの報道によると、Bond氏は「Xbox Everywhere」(Xboxゲームをクラウド経由で“どこでも遊べる”クロスプラットフォーム戦略)の一環として「This is an Xbox」キャンペーンを推進していたという。ただし、この取り組みは多くのXbox従業員からあまり良い評価を得ていなかったとも伝えられている。
このフレーズは、Xboxブランドにとって大きく利益を生んだ施策とは言い難い。メッセージが不明確だったうえ、実行の度合いもまちまちだった。たとえば、Bond氏が自ら2024年に発表したXboxモバイルストアは、いまだ実現していない。
「This is an Xbox」キャンペーンについては、Xboxゲームを遊ぶのに「Fire TV Stickのような安価なデバイスでも十分」と受け取られ、Xboxハードウェア不要という印象を与えるとの指摘もあった。また、Microsoft自身が打ち出した「猫や冷蔵庫はXbox?」という広告も、Xboxコンソールの価値を薄め、ブランドの希薄化を招いたとの批判がある。

こうした流れのなかでの「This is an Xbox」キャンペーンの静かな消滅は、Asha Sharma新体制のもとで、Xbox事業が再びハードウェア中心へと軸足を戻しつつある可能性を示している。
- Source: Game Developer
- via: Gamesradar
