日本は注力していきたい市場トップ3とのこと
“部下のように指示するだけ”でプレゼン作成。ビジネス向けAI「Genspark」が日本本格参入

業務特化型のAIエージェントを展開する「Genspark」は、最新の「AIワークスペース2.0」を発表し、日本市場への本格参入を表明した。これから日本における法人展開を本格化していくという。
Gensparkは、2023年12月に米シリコンバレーで創業。2025年4月に業務自動化AIエージェント「Genspark スーパーエージェント」を世界で初めてリリース。そのリリースから9か月でARR(年間の経常収益)が150億円を超えるという急成長を遂げた企業だ。

このサービスの特徴が、AIの知識がまったくないユーザーであっても、部下や同僚に頼むようにざっくり指示でき、実際に業務で使えるアウトプットを生成できることを目的としていること。分解したタスクをChatGPT、Gemini、Claude、Nano Banana、Sora、ElevenLabsなど70個以上のAIモデルから選定し、自動でプロジェクトを進行するという。
新たに発表されたAIワークスペース2.0では、話した言葉を洗練された文章に変換するAI音声入力アプリや、スライド作成、動画、画像、音楽生成機能もアップデート。さらに、AI受信トレイという新機能を搭載。これは、ServiceNowといった外部の業務アプリケーションと連携し、メールの分類から下書き作成までを自律的に処理するものだ。
日本初上陸を記念した報道陣向けのイベントが都内で実施。Gensparkが搭載する「エージェントエンジン」は、タスクに適切なモデルを賢く選択する「指揮者レイヤー」、そしてLLMの実行品質を評価する「自律進化レイヤー」の2層で構成されていると、CTO兼共同創業者のカイ・ジュー氏は話す。

指揮レイヤーでは、70以上のAIモデル、150を超えるツールセット、そしてインターネット上から定期的にクロールされる20以上のデータセットを組み合わせている。これにより、「非常に複雑なユースケース」にも対応できるとする。
また自律進化レイヤーは評価者として実装されているもので、指揮者レイヤーによるツールの品質と実行品質を継続的に評価する。人間の介在なしで継続的に質を改善していける設計のため、カイ氏は「人間のエンジニアが1か月休暇を取ってもその間に進化できる」と説明。時間とともに自動的にパフォーマンスを改善することが可能だ。

セキュリティ面では、SOC 2 Type IIおよびISO 27001:2022に準拠した認証を取得済みであり、法人利用を見据えたデータ保護を目指している。2026年には、GDPR、HIPAA、ISO 42001の認証に向けて取り組むという。
また、CEO兼共同創業者のエリック・ジン氏は、Gensparkは「ひとつの指示、業務が完結」することが同社のビジョンだと説明する。「単にプロンプトをAIエージェントに出すだけで、皆さんのデータを使って、皆さんに変わって自律的に仕事できるようになる」ことを目指しているそうだ。

日本市場は「注力するトップ3のひとつ」だとエリック氏は話し、「日本は大変重要なマーケット」だと位置づけているとのこと。「日本の方々にいまAIが何ができるかを理解」してもらうため、今週からテレビやタクシー、エレベーター、デジタルメディアといったチャネルで広告展開を行っていくそうだ。
同社は法人向けに、よりセキュリティを強化したエンタープライズプランを提供している。提供開始から「8週間で1000以上の企業が導入した」とCOO兼共同創業者のウェン・サン氏は説明しており、そのうち「多くが日本に位置している」とのこと。

ウェン氏はGensparkを企業が導入することにより、「雑務の80%をなくす」ことができるとし、雑務の時間をクライアントの問題解決に割けるとアピールする。そしてこれが「人間の可能性を開花させる」ことだと強調した。
そのほか発表会では、お笑い芸人のヒコロヒーさん、そして錦鯉の長谷川さんと渡辺さんも登壇。ヒコロヒーさんのエッセイを全世界に広めていきたいというテーマにて、その戦略をまとめたプレゼン作成を実演するデモを実施した。

デモでは錦鯉の長谷川さんが音声で「芸能人のヒコロヒーのエッセイを全世界に広める計画を英語で作ってください。5ページの資料にしておくれ」などのプロンプトを入力し、プレゼン資料を作成。その仕上がりに3人とも驚愕した。

